漢字(かんじ) --- サツマイモとほしいもの漢字について

サツマイモには漢字で甘藷と書かれます。「甘」の甘いですが、では甘い藷とはなんでしょうか?

「藷」は「薯」や「芋」と同じく、「イモ」とも読みます。漢字の意味は3つとも共通で、「植物の根や地下茎が肥大して、デンプンなどの養分を蓄えているもの」と言う意味です。
また、それぞれ一文字ずつ指すイモが違うようです。

「藷」はイモではないけれど“サトウキビ”を指します。甘い点ではサツマイモ(甘藷)と共通です。

「薯」はヤマノイモのことで、自然薯のことでしょう。また、馬鈴薯の薯ですね。

「芋」はサトイモを指します。

ちなみに、サツマイモは、甘藷以外に漢字で、薩摩芋、さつま芋があります。
サツマイモは北海道から中国・四国の一部を除く本州で呼ばれています。他の呼び方は、カライモ=南九州・四国の一部で呼ばれていました。カライモのカラは、中国の「唐」のことでははく、薩摩国で“海外”という意味です。
リュウキュウイモ=長崎県・愛媛県・山口県・京都府の一部での古い呼び名です。
長崎県対馬では「孝行いも」と呼ばれています。
沖縄では「ウム」と呼びます。琉球語のウムは大和語のイモと言う意味です。

干し芋の呼び方も合わせて挙げておきます。
「ほしいも(干し芋)」以外では、蒸し切芋が一般的で、五訂食品成分表などでも蒸し切干の表示です。
他にも都道府県によってまちまちです。
干し芋発祥の地の静岡県では「いもきり」「いも切り干し」、生産量日本一の茨城県では「干し芋」「乾燥芋」等です。他の都道府県での呼び方は、日本各地のほしいもに詳しく掲載しています。


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