2010/08/01 有機栽培の難関は草取りです。

 梅雨明けとともに干し芋産地でも真夏日から猛暑日の日々が続きました。
 草と虫は今が活動期とばかりに暑さを歓迎しています。サツマイモ畑では、草とサツマイモの縄張り争いがピークです。雑草たちは手ごわく、サツマイモのつるや葉をすり抜けて背を高くする草から、つるよりも先に畑の表面を覆うものまで様々です。
 有機栽培では農薬はご法度ですから、サツマイモの応援は地道に草取りを続ける しかありません。
 しかし、連日の暑さに応援隊が草に負けそうです。


少し油断していると、畑一面草が元気一杯になっています。農薬を使わない以上、手で一本一本抜いてゆくしかありません。 奥は除草前で草が一杯!サツマイモが伸びる余地がありません。草を抜いてやると、清々つるや葉を伸ばすことができます。
サツマイモの伸びが良い畑では“つる返し”をします。葉の下の草取りも目的ですが、伸びたつるにも根が生えて実を付けようとします。元のつるにだけ実を付けるための作業でもあります。 草取りをしていたらカミキリムシが飛んで来ました。
サツマイモよりも早く、畑に広がる草や、つるや葉をくぐり抜けて、高く生える草などを見ていると、“敵(草)も然るもの”と思わずにはいられません。
今年は13の畑で有機サツマイモを育てています。草取りして畑を綺麗にするのですが、一回りすると雑草が茂っています。 巣があることを知っていても見逃すような場所(畝の脇)にひばりの巣があります。草取りをしていて見つけました。有機栽培ならではです。
倒れるかという位の暑さの中での草取りは大変ですが、ひばりが巣を作ってくれることは、励ましの声です。
一日草取りをすると、取った草を捨てるのも一仕事です。 沢畑たかおさんが、とれたてのでっかいスイカを冷やしてくれていて、草取り帰りに立ち寄るとその場で切ってくれました。
漬物にらっきょ、メンチカツに冷茶まで用意してくれていました。 暑さと疲れてヘトヘトの体には何よりのご馳走です。

定植(苗を植えること)から2ヶ月~3ヶ月の夏の時期は、サツマイモに実をつけるためのつるが伸びて行く大事な時期です。有機栽培では手で草を取るしかありません。暑い中ですが、ひたすら地道な作業が続きます。
今時毎日草取りなんて非効率だとも思われてしまうかもしれませんが、有機栽培は有意義ですし、有機干し芋を楽しみに待っていてくださるお客様がいることも励みになり頑張ることができます。