2011/05/18 苗作りが始まると、今年の干し芋がスタートの気分です。

子供の頃4月になると、入学や進学で新たな気持ちで学校に通いました。
それと同じように、春はほしいも農家にとって、新たな一年のスタートです。


2年間寝かせておいた自家製たい肥を苗床に入れます。有機栽培では化学肥料が使えないので、大事な育苗のために、肥えた、たい肥を作っています。
今年の冬は寒さが厳しかったので、種芋が傷んで不足する農家が出てしまいました。幸いタツマでは大目に確保していた種芋が全て無事だったので、不足した農家に余った分を使ってもらいました。 選別した健康な種芋を苗床に並べて行きます。この後もう一度たい肥を入れます。
たい肥をのせた上には、稲わらを敷きつめます。種芋に伝わる温度と湿度を保つためです。 ハウスの脇や入り口にも稲わらを敷きます。稲わらはとても重宝です。
品種ごとに種芋を並べ、目印を付けておきます。 これらの一連の農作業を「伏せこみ」と言います。伏せこんだ後は温度と湿度管理が重要になります。
わらが敷きつめられたハウスの様子です。 今年は伏せこんでから、10日後から発芽が確認できました。一番早いのは人参芋でした。
8品種のサツマイモの苗作りをしています。今年は2週間過ぎても全部の芽が出そろいません。ちょっと心配です。
干し芋農家によってはサツマイモと並行して、メロンと米も作ります。メロン、米、芋の順番で植えて行きます。 地震で水を引く配管が壊れ、田植えが遅れる影響で、稲の苗はかなり遅らせているので、4月末でもまだ芽だしの作業です。

タツマが有機栽培でサツマイモを育て有機干し芋にするのは、主な品種で、「玉豊(たまゆたか)」「いずみ」「玉乙女」です。次に「人参芋」と「安納芋」です。
干し芋産地で有機栽培しているのはタツマだけですので、以上の品種に加えて、有機サツマイモを継承するために、種芋用の作付けのために、「紅あずま」「紫芋」「太白芋」の苗も作っています。

今年は平年よりも遅れ気味ですが、5月後半には大人の苗に育っていると思います。