2011/05/30 有機干し芋のサツマイモの定植です。

毎年同じことを繰り返すのですが、「そうは問屋が卸さない」のが農業です。
ほしいも産地では、5月中旬から6月中旬にかけてが、干し芋用サツマイモの苗を植える絶好のタイミングです。ここを目指して4月早々から苗の準備をします。


昨年よりも育ちが送れた苗です。(左が今年、右が昨年)種芋の状態、保管環境、自家製たい肥で作る苗床の状況、そして4月の気候と、水と温度の苗の管理。様々な要件で苗の育ちが変わります。今年はスタートで躓いてしまいましたが、現在巻き返し中です。
4月、まだ干し芋産地では寒い時期に植えてしまった「ホシキラリ」です。マルチを敷いて、急遽ハウスまで建てて植えました。 この農家では種芋から「ホシキラリ」の苗を育てています。葉の形状が玉豊とは違いますね。どんなサツマイモに育つのでしょうか?
有機栽培では化学肥料等が使えませんから、生育が遅れると挽回が大変です。地味な管理と作業を繰り返します。
稲わらを敷いたり、ハウスの開け閉めや水遣りをこまめにします。
苗作りはとても重要です。それと同じ位適期に畑に植えることが重要です。苗の育ちが遅れる分、畑の準備を進めて、苗が出来次第植えて行くことにしました。
昨秋サツマイモを収穫した後に、畝(うね)を立てて、その間に麦を育てました。麦の根が畑の中の線虫を抑え、麦自体で雑草を抑えることを目指しました。
定植直後は冷たい風に影響されるので、風除けも狙っています。また、芋虫対策=益虫が増えることも期待しています。この試みは「えん麦」と「ビール麦」の2種類の麦で、主要品種全てで、試しています。
昨秋から麦間栽培という新しい栽培に取り組んでいます。(もちろん有機栽培です)

苗が育ち、畑の地温がサツマイモの苗に適した温度になると苗を植える(定植)準備OKです。後はいつ雨が降るかを見極めて、植えて行きます。
定植の適期は1ヶ月程ですが、雨のことまで考えると、意外とタイミングが合う日は少ないものです。
大事に、けれど厳しく育てた苗は、気温と共に日が長くなる畑で、梅雨と夏を迎えるためにしっかりと根を張ります。