2011/10/31 有機さつま芋の収穫と来春の準備です。

夏の間さんざん悩まされた雑草ですが、秋はサツマイモと同居するはずが、今年の9月は残暑と多雨で草の勢いが止まりませんでした。そして秋は虫に悩まされます。
草取りと違い、サツマイモの葉があるかぎり動き回るイモムシにはなす術がありません。
収穫までどれだけ持ちこたえることができるか、サツマイモに任せるしかありません。
そして農作業は、収穫に向けての準備と来年のための土作りに重点がおかれるようになっていきます。


いくら葉っぱが元気で、「サンサンと日を浴びてサツマイモが育つ」といっても虫食いにはかないません。
虫も冬支度をはじめるのでしょう、この時期は食欲旺盛です。
よくもここまで葉っぱを食べたものだという位に太ったイモムシです。
自分の重みで食べているサツマイモの葉が茎から折れるのではないかと、こっちがいらぬ心配をするくらいです。

サツマイモの葉が色あせてくるとトンボが目立ちます。
季節が同じなのでしょう。畑でたくさんみかけるようになりました。秋の深まりを感じます。

有機栽培の畑にも個性があります。
一番自然に環境が近い畑に玉虫がいました。
あくまでもさつま芋の葉だけを食べて行きます。
見事に雑草とさつま芋の茎は残します。
有機栽培は畑の地力と病害虫の闘いです。
この畑は失敗してしまいました。もう一度仕切りなおして地力を回復させて来年挑戦です。

自家製たい肥は、畑の土作りに欠かせません。
自社で精米した米ヌカはたい肥の大事な原料です。これにモミガラや大豆のくず、そして干し芋の加工が始まると、サツマイモの皮等を混ぜていきます。
畑で出来たものをなるべく畑に返す循環型農業を目指しています。

サツマイモを連作するとどうしても畑の地力が落ちてしまいます。
有機農業では土壌消毒して、化学肥料で補うことができませんから、地力を回復するために休耕した畑で緑肥作物を育てます。
2年か3年に一度は畑を休ませてコンディションを整えます。また、連作の畑では、畑の周囲に緑肥作物を植えて、サツマイモだけが畑にあるという異常事態を防ぎます。
これらは、先を見越した夏から秋の重要な農作業です。