2011/12/01 有機干し芋作り前夜、まもなくスタートです。

干し芋農家は験を担ぐので、シーズン最初の干し芋作りは「大安の日」を選びます。
今シーズンは11月25日に釜開きして、12月の本格的な寒さを待って本稼動になりました。
自社の有機農園は、約2週間遅れ、12月に入っても準備段階です。

干し芋加工前は、干し芋作りの準備はもちろんのこと、収穫後の畑を、来年作に備えておくようにしておくことも重要な農作業です。
冬の間畑は一見寝てるようですが、静かに、ほんの少しずつですが活動しています。
農業は連綿と続く中で、時間を掛けて、時間を味方につけて静かに畑の地力をつけていくことがとても大事です。

日が暮れるのが早く、お日様が貴重です。農園前の準備も畑の作業も明るい間目一杯進めます。



干し芋の干し場は春から夏、秋にかけては、育苗やサツマイモや自家製野菜の畑です。冬に干し場にするのですが、有機栽培の畑では、雑草と一緒に農産物が育つことが免れません。(もちろん草取りはしますが)まずは草を取り除いてまっさらにしてから、干し場作りが始まります。


3ヶ月の長丁場、生産が多い農家では3月まで、毎日使う干し場は、丁寧に作ります。『地面の土が舞わないように』『鳥が入らないように、でも出入りはしやすいように』『雨の日もありますから、雨よけのビニールが上げ下げしやすく過不足ないように』等々、そして耐久性はとても重要です。ベテランスタッフが念入りに作ります。

干し場作りと並行して、簾(すだれ)も綺麗にします。簾は枚数が多いので洗い甲斐があります。それ以外の備品も春以来なので、使えるかどうかを試して揃えていきます。



サツマイモは種芋を採取して、次の年に苗を作ることができる生命力が強い野菜です。ただし、保管は厳重にしなければなりません。10℃以下にしないこと乾燥させないことが条件です。農家は様々な工夫をして種芋を保管します。この農家は、土に埋めて種芋を保管しています。また、干し芋加工で出てくる芋の皮も畑に返すのですが、そのための穴も掘ります。どちらも一般的ですが、手で穴掘りするのはめずらしく一日がかりで掘っていました。


一年間試した麦間栽培を来年も続けます。その準備は干し芋加工の前です。冬のサツマイモ畑は麦が芽を出している位なので、この作業はとても目立ちます。
収穫の残りを鋤きこみ、畑を均した後に麦間栽培の準備をします。この作業をしていない畑も輪作で土作りをします。