2011/01/01 有機干し芋をはじめ今年も干し芋作りに励んでいます。

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
毎年のことですが、1月は干し芋生産の最盛期です。平干し芋はもちろん、丸干し芋や、タツマオリジナル干し芋の”大判”等の特殊な干し芋の加工も本格的になります。
また有機干し芋も順調に仕上がってきています。手前味噌ですが、品質も上々と自負しています。今年一年も干し芋ファンの皆様の期待にお応えできる干し芋をラインナップしていけそうです。

【キュアリング】サツマイモを摂氏30℃湿度100%の中に60時間以上おくと、保存性がとても良くなります。この作業のことを「キュアリング」といいます。
干し芋農家は、原料芋を蒸かすボイラーを活用して、庭先でキュアリングをするのが一般的です。サツマイモを積んでおいて、厚いシートをかぶせて行います。本来キュアリングは、専用の建屋の中で行いますが、庭先でシートをかけて行うので、「簡易キュアリング」と呼ばれています。


【糖化】サツマイモは10℃以下で主成分のデンプンが、糖に変わります。しかし、それは腐っていく工程でもあります。甘い干し芋を作るのは、原料芋を糖化させて甘くすることが条件なので、どうやってサツマイモを傷めずに糖化させるかは腕の見せ所です。紙一重ということです。

平年よりも糖化が早いのが今年の干し芋の傾向です。特に”いずみ”は早くから甘くなっていました。そして仕上がりも色・艶・やわらかさ・甘みともに申し分ない出来です。


糖化させたサツマイモを加工する時のポイントは、”蒸かし”と”乾燥”です。蒸かしは特に重要で、これで甘くなるかならないが決まると言っても過言ではありません。

新品種の「紅はるか」(上)と「ホシキラリ」(下)の丸干し芋です。どちらも干し芋好適品質のふれこみですがまだ生産量が少ないので定番干し芋として定着するかはわかりません。


震災では干し芋産地も少なからずの被災がありました。地震直後は今シーズンの干し芋加工ができるかどうかの心配までしましたが、滞りなく干し芋生産ができていることに安堵しています。ただ干し芋の出荷に関しては風評被害がまだまだ続いています。とても残念でなりませんが、安全を確認して、丁寧に美味しい干し芋を作り提供していく。ひたすらそれを続けることが私達ができることなので、シーズン中とにかく一生懸命やるだけ、とスタッフ一同気を引き締めて干し芋加工しています。