2012/05/01 苗作りは栽培の基礎です。特に有機では重要です。

「苗半作」稲作で昔から言われている言葉です。
現代農業は、農薬と化学肥料でかなりコントロールできますから、昔程この言葉は重要視されていませんが、有機農業では話は別です。
有機栽培の畑には外敵だらけです。それらと伍していける逞しい苗作りは有機干し芋のサツマイモ栽培の基礎です。

昨年は、苗の芽が出るのが遅く、充分に育てることができないまま植える(定植)することになってしまいました。その反省から、今年は育苗ハウスを1棟から2棟に、苗床の面積を2倍にしました。


今年は苗床の雑草が予想以上の勢いで生えてきました。苗が出揃う前に苗床を覆い尽くす勢いだったのですが、スタッフ総がかりで除草しました。種芋からは芽が伸びてきていたので、この後は、苗が苗床を覆うことができます。


育苗は温度と水で管理します。苗が幼いうちは、優しく、育ってきたら厳しくします。

毎年人参芋の苗を頼まれるお取引先が、「かぼちゃ芋」の苗を作って欲しいと種芋を送ってくれました。人参芋とそっくりの苗が育っています。(左が人参芋、右がかぼちゃ芋)


今年も新しい品種に挑戦しています。焼き芋用の品種として開発された「紅マサリ」も、一昨年から話題の「ほしキラリ」も甘い干し芋に仕上がるので、昨年種芋を確保。今年から作付けします。

「玉豊」「いずみ」「玉乙女」も順調です。苗場も広いので、かなり厳選できそうです。 農園前の植物園も花が咲き始めました。

有機栽培の理念は、畑にいる生物とその畑の環境を活かした農業を行うことです。農薬を使わない、化学肥料を使わない、畑や田んぼで生産したものを循環させる等をするのは、とても大変ですが、人を含めた生物にとって健全な環境づくりにつながります。