2013/01/01 有機干し芋加工開始、今年の傾向は?

サツマイモの収穫で干し芋作りは折り返しです。
冬の間、原料芋の美味しさをどれだけ引き出すかの加工工程を経て干し芋が出来上がります。
糖化熟成、蒸かし、皮むき、選別、天日干し・・・等々、原料芋の出来もさることながら、どれだけ手間隙かけて加工するかで、干し芋の仕上がりは見違えるほど異なります。
夏の暑さも然ることながら、今まで経験したことがない残暑と雨不足。原料芋には不利な天候でした。栽培した畑と、育っていった時期により差はありますが、予想よりも高品質の干し芋に育っていました。逆境でのサツマイモの生命力の逞しさに脱帽です。
念入りに干し場作りをした後は1000枚近い簾(すだれ)を洗い、七つ道具を引っ張り出し、加工場を整えます。良い仕事のための準備を周到にして加工を始めます。
干し芋作りの最後の最後の天日干しは、天気に左右されます。天気が大きく崩れる予報だと、干し場の簾はすべて仕舞い込みます。 平年よりも一月早く、本格的な寒さが12月中に訪れました。寒いのは仕上げの天日干しでは歓迎です。しかしながら、原料芋の保管環境に配慮しつつ、加工する芋の糖化熟成には寒さを盛り込まなければなりません。
玉豊、いずみ、玉乙女の主要3品種で有機干し芋作りをしています。原料芋の時点で、いずみが期待できる出来でしたが、有機干し芋の加工でも現在はダントツです。玉豊と玉乙女はギリギリまで糖化熟成させてから加工します。
今シーズン干し芋農家の間で話題になっている『紅はるか』です。(左の写真の右)左のいずみよりも一回り大きく育ちます。
照りがあり、飴色に仕上がります。甘みが強く人気が出そうです。

原料芋の育ち具合だけでなく、早い寒波の訪れ、今のところ順調な天候等、24年度産の干し芋作りも様々な環境に合わせて進めています。
約3ヶ月、冬の間続く干し芋作りでは思わぬ出来事(大荒れの天気や、大寒波)も起こりますが、その厳しい気候の中だからこそ、最高の干し芋に仕上がることも事実です。
サツマイモ作りから始めた一年間の集大成を良い物で締めくくるためにもう一頑張りです。