2014/02/01 干し芋の旬は、一年間の結果がでる時です。

誰も作ろうとしない干し芋だから、自分で作る。その最たるものが有機ほしいもです。
作ろうとしない理由は、大変だからです。けれど干し芋好きな方だけでなく、健康を気遣う方、また、妊婦さんをはじめアトピーやアレルギー等で自然のものが不可欠の皆様からの要望がある限り、有機ほしいもを作り続けると決めています。
それ以外にも、美味しいにも係らず手間隙掛かるために作られない干し芋があります。それらを作ることにも意義があると考えています。

有機安納芋の干し芋は、年々需要が高まっています。今年度は作付けを増やしました。

今シーズンは品種を選んで薄切りにも挑戦しています。広げるのがとても大変ですが、品種によっては甘みが増した干し芋に仕上がります

普通の平干し芋の1.5倍の厚切りです。仕上がりは2倍以上の時間が掛かりますが、他では得がたい食感があります。。


大寒前後の最も寒い時季にしか作れないのが、厚切り芋や丸干し芋です。厚切りは2週間以上、丸干しは最低でも3週間、品種や大きさによっては仕上がり迄に1ヶ月かかります。

短い日照時間を最大限に活かすために、日の出と共に干し場に並べます。そのために干し芋作りは早朝からはじめます。

大荒れの天気が予想される時は、仕掛り品を干し場から撤収します。天日干しで仕上げる以上、あくまで人が自然に合わせることが必定です。


原料芋の収穫の時から、蒸し・皮むき・スライスの各作業でも良いものだけを残していく繰り返しで美味しい干し芋が出来ていきます。それを干し場での日々の手入れでも続けます。それを徹する農家の干し芋はピカイチです。


「辛抱強く、あきらめず」一年間如何にそれを続けたかで干し芋の品質が決まります。美味しい干し芋作りに秘密はありません。誰にでもできることを続けることですが、これが中々難しいことです。
そして有機ほしいも作りではもうひとつ難点があります。有機農業は自然環境に大きく左右されます。人ができることなど高が知れているからです。芋の生命力を引き出すことに尽力した後は芋を信じて腹をくくります。結果ダメな時もありますがそれでも構わない覚悟を持つことです。