2014/05/01 有機ほしいものサツマイモ苗作り

ほしいも産地でサツマイモの苗を畑に植える(定植)ことができる地温になるのは5月半ばからです。
そこから一ヶ月の間が定植の適期なのですが、海風がない穏やかな晴れの日で、なおかつ、数日後には雨が降りそうな日を選んで植えるとなると、本当に植えたい日というのはそうそうあるものではありません。
その植えたい日に合わせて苗を準備するためには、余裕をもった苗場、苗作りが不可欠です。
自家製たい肥と肥料を入れた苗場に種芋を植えていきます。

最初は地温が高い昼間に、たっぷりと水をやります。

その日の天候に合わせてビニールハウス内の温度調節をします。

苗作りの期間は、畑では、土作りと畝(うね)立て等の苗を植える前段階の作業をします。


種芋の保温と保湿のために籾殻をかぶせていきます。


籾殻の上に稲藁を敷き詰めます。より水もちが良くなります。稲藁は苗場内の抑草にも使います。


芽が出るまでは、育苗ハウス内を高温で高湿の状態を保ちます。そのために農家ごとに工夫を凝らします。

冷たい海風が通る苗場の場合は、育苗ハウスの外側に風除けを設けます。

透明のマルチ(ビニール)を使って芽だしすることもありますし、たかおさんのように、裁断した稲藁を使う農家もあります。

芽が伸びてきたら、徐々に寒い気温に、そして根が張るように水分も減らしていきます。

品種と日当たりで芽の伸び具合が異なります。


作付け面積から換算する一般的な苗床面積の2倍で育苗しています。サツマイモに限らず、成苗を植えるのが栽培の基本です。有機栽培の場合はなおさらで、逞しい苗を植えなければ畑で病害虫や雑草に負けてしまいます。植える好機に植えたい本数の丈夫な苗をそろえるためには、通常よりも広い苗場が必要だからです。
苗の段階から選抜することで良い農産物ができます。