2014/08/01 草取りをしなくて良い方法が基本です。

有機農業を始めた頃は、ひたすら草を抜くことばかり考えていました。
どんなに頑張っても人が一日で草取りできる量などたかが知れています。生えはじめは何とかなっても、全部の畑で一斉に草が育つので、“日に日に草取りが追いつかなくなる”毎年その繰り返しでした。
数年後に気が付いたのが、抑草という考えです。“草が生えてこない状態の畑にするのが最初”それでも草は生えてきますから、それに対応していくのが現実的な有機農業の姿です。
畝(うね)は黒マルチ(ビニール)を張れば、畝上以外はほぼ抑えられます。畝上の草は芋の根を押さえてしまうので要注意です。

サツマイモのつるが畝を覆えば黒マルチを剥がしていきます。(「マルチ」とは耕地の表面を覆うことです)


適日に合わせて植える苗を揃えるためには、広い苗床は不可欠です。

早めにマルチを取り除くのは、畝に雨を当てたいからです。また、実が大きくなる前だと完全に畑から取り除け、黒マルチを畑に残さないですみます。

麦(稲)藁を敷くと畝の間の抑草になります。有機農業ですからマルチの素材もできるだけ天然素材で、しかも内製のものを心がけています。


草も生きるために必死ですから、時間が立つと敷き藁の間から伸びてきます。ここからは手取り除草です。

敷き藁する畑と休耕する畑を隣同士にして、休耕畑に麦を植えておきます。手取り除草後には、休耕畑の麦を刈って追加で敷きます。



麦を敷く以外にも、畝間に麦を育てて抑草する畑があります。追加の敷き藁同様に、昨秋の収穫終了時点から準備する畑と、生長が早い早稲種のマルチ麦を春に畝間に蒔く畑があります。

麦を敷く以外にも、畝間に麦を育てて抑草する畑があります。追加の敷き藁同様に、昨秋の収穫終了時点から準備する畑と、生長が早い早稲種のマルチ麦を春に畝間に蒔く畑があります。

麦を蒔く、敷き藁をする、畝を立てる、苗を植える、それぞれの時期(タイミング)を調整すること、工夫することで、年々抑草の効果が高まってきましたが、これには初期除草をこまめにするという前提条件が不可欠です。どれだけ細かい頻度で畑を回るか、これが基本で、考えてみれば、干し芋名人といわれる農家は皆いつも畑でなにかしらの農作業を行っていることを思い出しました。