2017/04/01 また一からの始まりで、気合が入っています。

ほしいも農家にとって3月は仕切り直しです。
そして4月は種芋を苗場に植えますから、日本の学校と同じく、まさしく新年度のスタートです。

最後に加工する干し芋は色が強い品種です。簾から何から染まってしまうからです。人参芋の中でも最も赤い「紅キララ」と「紫芋」です。


干し芋は晴天が続いても仕上がりまで一週間かかりますから、簾(すだれ)とその上に敷く網は最低でも一日の作業量の7倍は必要です。それを洗って干して、冬まで仕舞い込むのは結構大変です。

干し場を苗場に変えていきます。加工の後片付け、畑の土作りと並んで大事な仕切り直しの作業です。

干し場の足場に敷いてあったネットを取ると、麦が立ち上がってきます。苗場の土は肥えているので、麦の育ちも良く、それを鋤き込むことで、益々良い苗床になります。


輪作の麦と、堆肥や肥料を3回から4回耕運して畑を作っていきます。その第一弾は深掘りで、まずは水はけを良くします。その後定期的に耕すことで、麦等が徐々に土に馴染んでいきます。

今年も自家製たい肥を苗場に入れます。3年かけて完熟させた堆肥は苗床には欠かせません。

堆肥と有機肥料を入れて、土作りした苗場に十分に水分を含ませます。苗作りは基本中の基本ですから、手間暇かけて準備します。

種芋の状態も確認します。厳重に保管してありますが、生ものですから、やはり心配です。

忠八さんは青果用のサツマイモの苗も作るので、3月の始めから苗場の準備を始めていました。

薪ふかしで干し芋作りする信義さんが、もう冬に使う薪割りをしていました。さすがにビックリしました。

平年よりも低い気温の3月でした。こちらの思惑通りにはいかないのが常ですから、いかに天候に合わせて農作業するかは農家の宿命です。そんな一年がまた始まりました。