2018/05/01 最初にして一番重要な農作業が育苗です。

蔵から種芋を出し、苗場で発芽させる育苗が、その年のサツマイモ栽培の最初の作業です。
いかに健康で丈夫な苗に育てるか、最初ですが収穫に繋がる大切な農作業です。
干し場だった4棟のビニールハウスが苗場になります。

保管してあった種芋は、傷みがないかを一つずつ確認します。

自家製たい肥を入れた栄養たっぷりの苗床に種芋を植えていきます。

種芋を植えたらすぐに、水やりです。最初は一週間程かけて苗床がヒタヒタになるまで、日中はずっと水を与えます。

植えた種芋が隠れるまで、上からも自家製たい肥を被せます。保温と保湿のためです。

濡れている苗床の地温を上げるためには室温を高くしなければならないので、しっかりと囲います。

干し場では使わなかったビニールハウスの骨組み、これも一年ぶりに引っ張り出してきます。

育苗ハウス内の昼間は、高温・高湿です。それに加えて肥えた苗床なので、雑草がいち早くサツマイモよりも先に生えてきます。すぐに除草作業になります。

脇からも草が出てきます。有機サツマイモの苗場ですから、苗床と共に手取りで除草です。

記録的な冬の寒さが原因か、冷えきってしまっていた種芋だと、芽がなかなか出なくて苦戦している農家が今年は目立ちます。

海風が当たる苗場だと、風除けを立てている農家もあります。

室温が低い朝と夕方が苗場の除草で、日中は畑の土作りというのがこの時期の日課です。

この時期は他の農産物もすくすく育ちます。その手入れにも忙しい隆夫さんです。

苗床の一角で野菜の苗も育てています。苗場にしていないビニールハウスを干し場にするまで野菜作りです。


苗の育ちに応じて、過保護な環境から厳しい環境へと変えていきます。苗場と違い畑では鳥も虫もいて病気もありますから、それに負けない逞しい頑丈な苗に育てるためです。