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「小さいおうち」 中島 京子 文藝春秋

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第143回直木賞受賞作品。
普段はそれほど受賞作品を読みたいとは思わないのですが、
今回は、タイトルと装丁にひかれました。

子供が小さい頃に読んで聞かせた絵本「ちいさいおうち」。
最初はその物語とは関係のない話だと思っていたのですが…。
最後に絵本ともリンクしてとても驚きました。

昭和の初期から、太平洋戦争終結までの時代、
東京の山の手にある裕福な家庭に女中奉公に出た、
「タキ」の回想がほとんどの部分を占め、
美しい時子奥様、かわいらしい恭一坊ちゃん、優しい旦那様など
魅力的な登場人物が多く、
当時の時代が生き生きと表現され、空気感まで伝わります。

今まで知っていた戦時中の悲惨な話とは全く違うけれど、
これもまた、実際の当事者たちの真実の姿だと感じられました。
この本、私はとても好きです。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2010年10月07日 10:19

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