ほしいもブログ

風が強く吹いている:三浦しをん著 新潮社

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「きみたちは十二分に練習を積んでいる。
あとはプレッシャーをやすりに変えて、
心身を研磨すればいいだけだ。
予選会でうつくしい刃になって走る自分をイメージして、
薄く鋭く研ぎ澄ませ」

箱根駅伝にまったくの陸上初心者を含む10人だけで
予選会から挑む寛政大陸上部の主将清瀬が、
メンバーに向けて
予選会を前に言った言葉がとても印象的でした。

もちろん、小説の中の話であって現実はこんなにも甘くはないのだろうけど、
ちょうど、白山登山をはさんで読んでいたこともあり、
登りの辛さもこの話を読んでいたから随分頑張れたような気がします。

あいかわらず、三浦しをんさんの表現は上手だなあ…。
いつもながら物語に引き込まれました。


「長距離選手に対する、一番の褒め言葉がなにかわかるか」
「速い、ですか?」
「いいや。『強い』だよ」


最後まで走りきる強さ。
自分に負けない強さ。
誰かのために走り続ける強さ。

『強さ』、というのは人生においても一番大事なものだと思いました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2011年08月30日 07:44

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