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劇団SPAC公演 『ドン・キホーテ』

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久しぶりにSPACの演劇『ドン・キホーテ』を観ました。
この演劇は、静岡県中高生鑑賞事業の一環のため生徒たちと一緒に鑑賞しました。

セルバンテスが書いた小説『ドン・キホーテ』をちゃんと読んだことはなかったけど、
年老いたロバにまたがり風車に戦いを挑むという場面に象徴された
愚か者の滑稽な物語だという認識しかありませんでした。

今回、三島景太さんのドン・キホーテを観て、
確かに遠い昔の、すでに古臭い騎士道に憧れ、
夢と現実がごっちゃになってしまった困った人なのかもしれないけど、
あんなにも真剣に騎士になりきって、
一途に想い姫を思う彼のことを愚かとは思えませんでした。

愛すべき人であるからこそ、故郷の人たちは彼を連れ戻すために一生懸命だったのでしょう。

彼は鏡の騎士に敗れるけれど、鏡の騎士=自分と考えると複雑な気持ちになりました。

今回のセットは、まず大きな額縁の中に舞台があり、
物語の中にまた物語(人形劇)があったりと、
観ている私たちを物語の世界に引き込む演出が感じられました。

私たちの人生自体物語のようなものかもしれない。
その物語の中で、私は本当に自分自身を演じているのだろうか?
鑑賞後そんなことも考えてしまいました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2014年11月23日 18:13