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『神様の裏の顔』 藤崎 翔 著 角川書店

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横溝正史ミステリー大賞受賞作品ということで、
久しぶりにミステリーもいいかなと読み始めました。

場面は元教師の坪井誠造氏の通夜の夜。
教え子から同僚、ご近所の方まで老若男女を問わず皆坪井氏の死を悼んでいる。

焼香の列に並んでいるそれぞれが、
坪井氏との思い出を独白し彼の人となりが浮き彫りになっていく。
皆から神様のように慕われていた坪井氏だけれど、
タイトルからもわかるようにだんだんとその裏の顔が見え隠れする。

最初はほんの少しの引っ掛かりが、
色々な人の話をつなぎ合わせるうちに確信へと変わっていくところが面白く、
最後はさらにもうひとひねりあって、
さすがミステリー大賞をとった作品だと思いました。

作者は元お笑い芸人だったというだけあって、
軽妙でユーモラスな語り口が読みやすかったです。
とっても楽しめました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2014年12月08日 17:55