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王とサーカス 米澤 穂信 著 東京創元社

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2001年に実際に起きたネパール王室の殺人事件にからめて、
ジャーナリスト 太刀洗万智がその真相を追う中、
新たな殺人事件に遭遇する。
王族殺人事件との関連を調べる過程で、
太刀洗万智に起こる、
ジャーナリストとしての様々な葛藤が丁寧に描かれた作品。
ミステリーとしても極上ですが、
人間の持つ様々な顔や、深層心理にも迫る読み応えあるものでした。

作者は実際に現地にはいっていないそうですが、
(テレビのインタビューで見ました)
ネパールの首都カトマンズの描写が、
まるで自分自身もその場所にいるような感覚になるほど、
どっぷりと世界に浸れました。

お正月休みに読むにはとてもよかったです。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2016年01月08日 17:51