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菊姫会 2016ー2

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柳社長の講演の後は、昨年に引き続き、
菊姫製造部 永井 剛史 さんによる「清酒官能評価(Ⅱ)」。
今回は、「清酒の香り」と「香味強度の順位付け」と題しての勉強会でした。

まず、日本酒の製造過程において発生する可能性のある香り13種類について、
どのように生成され、どのような香りなのかを体験し、
その後ブラインドでそれぞれの試料の香り成分をマッチングさせていくというもの。


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ちなみに13種類は以下の通りです。

①酢酸エチル:セメダイン臭(酵母の発生によって生じる)
②酢酸イソアミル:バナナの様な香り(30年前までは、吟醸酒の香りはこれが主体)
③カプロン酸エチル:りんごの様な香り(大手メーカーが開発した酵母によって発生する吟醸香。これによって現在は吟醸香が簡単に発生しやすくなり主流となっている)
④イソアミルアルコール:ホワイトボードマーカーの様な香り(清酒の基調香)
⑤アセトアルデヒド:木香様臭(木や草を連想する軽い香り)
⑥イソバレルアルデヒド:生老ね香(生酒が劣化した時の刺激的な香り)
⑦4-ビニルグアイアコール(4VG):燻製や香辛料を思わせる香り
⑧ソトロン:醤油や黒糖を連想させる甘い香り(吟醸香を構成する主要な物質)
⑨ジアセチル:つわり香(ヨーグルトやバターの様な香り。乳酸菌の増殖など酒の腐造などで生じる)
⑩脂肪酸(カプロン酸):吟醸酒の一部で見られる油・樹脂の様な香り
⑪エタンチオール:玉ねぎやガスの様な香り(日光の影響を受けると出やすい)
⑫カビ臭(TGA):いわゆるコルク臭の原因物質
⑬ポリスルフィド:沢庵、漬物の様な香り(老香を構成する主要な物質)

香り成分の試験はかなり難しく、香りの特徴はかすかです。
約半分しかマッチングできませんでした。
ところが、仲良しの宇都宮にある酒屋さんの柏次 さんが全問正解していて、
「お酒を販売する人よりも造る人になった方がいいね」
なんて冗談も飛び交いました。

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また、「香味強度の順位付け」は、
「甘味」「酸味」「アルコール」「酢酸イソアミル」「カプロン酸エチル」「イソバレルアルデヒド」
の6種類を強度を変えて添加した4点の資料を、
濃度順に並べるというもの。
ベースの酒は、菊姫の「菊」をアルコール度数12%まで加水したもの。

実際の酒に混ぜてしまうと思いの外難しく感じました。
香り同様、カプロン酸エチルなどの特徴的なものはわかりやすく、
酸味や、イソバレルアルデヒドが難しかったです。
この問題は6問中4問正解。

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勉強会の後は、菊姫製品の試飲。
姫から黒吟まで、加賀の露や加州剣の4種類の焼酎も用意されていました。
我が家では、毎日こんな感じの飲み比べやっているなぁ。
贅沢な話です。

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定番製品以外に用意されていたのが、
搾りたての新酒「鶴の里」「山廃純米」「大吟醸」。
今ここでしか飲めない貴重な菊姫たち。

まだ発酵が仄かに続いていて、
口に含むと微炭酸な感じがとても美味しいです。
12月に蔵出しされた新酒、「生原酒 無濾過」で体験済みでしたが、
山廃純米の新酒は、何度飲んでも衝撃を受けるほど美味しかったです。
鶴の里も大吟醸も、半年後の蔵出しが楽しみな上出来な仕上がりでした。

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美味しいので、福井は時間ぎりぎりまで試飲していました。
(他の参加者は自由解散なので、温泉に入るため早々と引き上げていきました)

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19時からは大広間で懇親会。
ここからは無礼講で、またもや菊姫から提供された、全商品がずらりと並び、
仲居さんにお願いすると好きなお酒を持ってきてくれます。
(ちなみに仲居さんも無礼講で、呑んでもいいらしいです)

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昨年の菊姫会から、乾杯のお酒は「菊理媛」!!
普段はおいそれと飲めるお酒ではないので、この機会に堪能しました。

10年もの熟成を感じさせないほどのフレッシュさと、
洗練された味わい、まろやかな口当たりに思わず感動。
まさにこれこそがお神酒です。

菊姫の社員さん(営業、製造の方々)や、
酒販店仲間との懇談で盛り上がる2時間です。
ちなみに猛者ぞろいの参加者は、
二次会、三次会と明け方まで飲み明かすようですが、
私たちは一次会ですっかり出来上がってしまい、
部屋に戻って朝までぐっすりでした。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2016年02月18日 13:28