2015年10月
ケミコのこと
昨日、大事な大事な家族の、猫のケミコが死にました。
16歳でした。
人間でいうと90歳ごえなんだそう。
和歌山電鉄のたま駅長と同じ年で、
たま駅長よりほんの少し長生きでした。
気が強くて甘えん坊で、ドジで、食いしん坊で、
餌を探し当てる嗅覚は犬並みで、
耳もよく、私の車のエンジン音を聞いていつもお迎えに来てくれました。
時々自分の舌をしまい忘れるほど、
いつもいつも誰かの手をなめてくれました。
旦那様の晩酌に付きあっては、
いつもお刺身のスジをもらっていました。
静岡の七間町というお街で、
オーストラリア人留学生に拾われて、
まわりまわって我が家にやってきたケミコ。
娘の一人暮らしのお供で、
福岡まで新幹線に乗っていったこともありました。
16年間の思い出はたくさん、たくさんあります。
二階のベランダから飛び降りて何ともなかったくらい、
運動神経抜群のケミコだったのに、
最近は晩酌に付き合うためのテーブルに乗ることもできなくなっていました。
それでも、お気に入りの場所でじっと外を眺めている姿を見ると、
まだまだ一緒にいられるものと思っていました。
前の日、夜仕事から帰るとケミコが家にいなくて、
父親に聞いたら「お昼ごろに出て行って帰ってこない」という答え。
でもそんなに遠くに行くわけがないと思い、
隣りの工場に行って「ケミちゃん、ケミちゃん」と呼ぶと返事が聞こえて、
見ると小さな箱の中から必死に這い出てくるところでした。
あわてて家に連れて帰ると、
よっぽどお腹が空いていたのか、
ご飯のお皿に顔を突っ込むようにして一生懸命食べていました。
ああ、この生命力があればまだ大丈夫。
と、思ったけれど、
やっぱり次の日の朝から、
もうご飯もお水も飲めなくなってしまいました。
呼吸も浅くゆっくりで、
頭をなでてあげると気持ちいいのでしょう、
身体をなでると、頭にしてと合図のように足を少し上げました。
もう今日が最後かもしれないと思いながら、
父親に頼んで、後ろ髪惹かれる思いで仕事に行き。
夜帰るともうケミコは逝ってしまっていました。
でも18時ごろだと聞いて、もう少しで会えたのに…。
もしかしたら、私が帰って来るまで一生懸命待ってくれていたのかもしれない。
もっと早く帰らなくてごめんね。
たった一つの救いは、
朝から苦しがってはいなかったこと。
まるでまだ生きているかのような穏やかな死に顔でした。
もしかしたら、前の日自分の死期を悟って、
一人でひっそり死のうとしたのかもしれません。
でも最後の日、出かける間際に「ケミちゃん、いままでありがとう」
と伝えることができました。
お別れをさせてくれてありがとう。
昨日の夜、食いしん坊のケミコのために、
いい匂いをいっぱいさせて送ってあげようと思い、
お魚を買って来て煮ました。
夜遅くまで出汁をとっていい香りで部屋を満たしました。
こうして私が料理をしていると、
いつもどこからかやって来て、
足元にチョコンとすわっていたね。
もうその姿は見られないね。
ケミちゃんさみしいよ。
【猫とお昼寝】
ちひろ美術館 世界の絵本原画コレクション展「絵本をひらくと」
静岡市美術館で開催中の、
ちひろ美術館 世界の絵本原画コレクション展「絵本をひらくと」
に行ってきました。
ちひろ美術館が収集した、
日本のみならず世界中の絵本作家 48人の作品約180点を紹介しています。
まず入口には 赤羽末吉さんの「かさこじぞう」「スーホの白い馬」「だいくとおにろく」
など、福音館こどものともでおなじみの名作絵本の原画が並びます。
もう50年以上も昔に描かれたとは思えないほど、
色鮮やかで、娘が幼い日に一緒に読んだ思い出が甦ってきました。
長新太さん、荒井良二さん、鈴木コージさん、エリック・カール、センダック、など
大好きな絵本の原画がずらりと並び、
絵本も手に取って読めるように配置されているので、
小さいお子さんや大人まで皆それぞれに楽しんでいました。
そして最後のコーナーは、
ちひろさんが描くこどもの絵。
ちひろさんは、赤ちゃんの月齢の違いまで描き分けることができたそうです。
本当に愛情を持って描かれているのがよくわかります。
いつまでも子供の心を持ち続けている、
素晴らしい絵本作家の皆さんの原画に触れ、
懐かしい気持ちと新しい発見があった展覧会でした。
この会場でライブペイントとして描かれた、
鈴木コージさんの大きな絵もロビーにありました。
大好きな作家さんです。
ちょっとしたクイズに正解するともらえる缶バッチ。
子どもだけかと思いきや、大人も貰えました。
赤羽末吉さんの「だいくとおにろく」の鬼。
ユーモラスな表情で可愛いです。
【ほし太の日向ぼっこ】
モレル谷の奇蹟 ディーノ・ブッツァーティ画・文 中山エツコ訳
まるで絵本のような表紙とサイズですっかり騙されてしまいました。
イタリアの有名な作家 ディーノ・ブッツァーティの遺作となった画文集。
ブッツァーティのことはまるきり知りませんでしたが、
パラパラとめくってみた絵に惹かれ読んでみることに…。
まるで日記のように、ブッツァーティ自身が、
父親の遺品のなかにノートを見つけたことから物語が始まり、
聖女リータの祠を探し出し、番人から聞いた話と奉納画を収めたのだと。
聖女リータは実在した人物、モレル谷はフィクションという、
虚実が混ざり合って摩訶不思議な世界を創り上げていました。
イタリアでは、信仰によって救われた信者が、
奉納画をささげることはよくある話だそうですが、
出てくる絵がいかにも奉納画らしいもの、
現代のポップアートのようなイラストだったり、
宇宙人やアリ、吸血鬼なども出てきて突っ込みどころはまんさいで、
とても楽しく読みました。
巻末にこの本が出来あがったいきさつも書かれていて、
ブッツァーティという人についてもっと知りたくなりました。
この本がきっかけで、聖女リータの祠が本当に作られたそうで、
ブッツァーティの人気のほどが伺えます。
【ほし太の日向ぼっこ】
DAYBREAK Liquor& Coffee
先日行われた御伝鷹(みてた)バルで、
老舗のお菓子問屋、
あまのや繁田商店さんの倉庫を改装したカフェバーというお店に行ってきました。
その名も「DAYBREAK Liquor& Coffee」
美味しいお酒や水出しコーヒーなど、
14時から深夜まで楽しめるお店なんだそう。
バルのドリンクメニューがバリエーション豊富で悩みましたが、
この「りんごのホットワイン」を選びました。
シナモンがきいたりんごと赤ワインは、
寒い夜や風邪気味の時にもよさそうで、
とても気に入りました。
バルメニューは「気軽につまめるミニオードブル」
ということでしたが、このボリューム。
フライドポテトに、チーズのフリッター、
サラミに、サーモンとパンプキンのサンドウィッチ。
どれも大変美味しかったです。
手作り生地のピザなどもあるということで、
またぜひ行きたいと思います。
【ほし太の日向ぼっこ】
ごま塩
友人の後藤さんから,
最近玄米を食べていると聞きました。
いつも手作りの美味しいバジルソースなどをいただくばかりで、
何も返せないのが心苦しかったので、
久しぶりに玄米に合うごま塩を作りました。
分量の割合は胡麻:塩が8:2。
まずは、塩をフライパンで乾煎りしてから、
すり鉢でフェースパウダー状になるまで摺ります。
つぎに胡麻。
これは一年に一度しか生活クラブで販売しない洗い胡麻を使います。
これもフライパンでじっくりと炒ります。
胡麻を薬指と親指に挟んでつぶせるようになったら、
すり鉢で、油が出ないよう表面の皮だけをこすり取る感じで摺ります。
胡麻が摺れたら塩と合わせて出来上がり。
スパイスの空き瓶などに入れて保存します。
3本できたので、
娘にも送ってあげようっと!!
【ほし太の日向ぼっこ】
きのこ鍋
度々おいしい自家製野菜をいただく後藤家から、
またまた、自家栽培したキノコをいただきました。
クリタケとなめこです。
クリタケは名前のとおり、褐色で丸っこい形がまるで栗のように見えます。
なめこは、普段スーパーで目にする大きさの10倍くらい大きいです。
なめこをさっそく鍋にしました。
なめこメインで、白菜と豆腐とねぎといんげんだけの
ありあわせの材料でもとっても美味しかったです。
なめこがこんなに香り高いキノコとは知らなかったなあ。
クリタケはお弁当用に、
クリタケとベーコンで和風のオムレツにしてみました。
秋の味覚を満喫できました。
【ほし太の日向ぼっこ】
自然農の田んぼ 竹の切り出しと草取り
稲刈りをした後、刈った稲を干すための場所を稲架(はさ)といい、
天日干しにすることを稲架かけ(静岡ではハザカケ)と言います。
その稲架を作るために必要な杭を準備するための共同作業、
竹の切り出しがありました。
直径が6~7センチくらいの細い竹を切り、枝を掃います。
普通はのこぎりでやるのですが、竹の枝で竹を掃うツワモノもいました。
切り出した竹は180センチくらいの長さに切りそろえます。
ほとんどの竹がちょうど3等分でした。
切りそろえた竹は、各自が使うときに先を細く加工して、
稲架を支える杭として使います。
竹の切り出しの後は、田んぼの草取りです。
例年この時期はもう草取りはしないのですが、
今年はこの種がつく草が大発生してしまったので、
急きょ草取りを敢行することになりました。
種が落ちる前にやらなければならないので必死で刈りました。
稲の何倍もの草に覆われた田んぼでしたが、
なんとか午後三時過ぎに終了しました。
稲刈りの方が楽だと思うくらい大変でした。
お昼のお弁当は、玄米のおむすびに塩漬けの大葉を巻きます。
茄子の揚げ焼きと切干大根の煮物。
おやつに干し芋を持っていくとみんなに喜ばれます。
一本だけ青々として丈が長く、
分けつも多い周りの稲とは明らかに違う稲が育っていました。
どんなお米ができるのか楽しみです。
【きらくな寝床】
富士山 初冠雪
すっきりと晴れた秋晴れの空に富士山がくっきりと見えます。
昨日は初冠雪を記録したということで、
頭のてっぺんに少しだけ、
まるでベレー帽をかぶったような富士山の姿。
今年は昨年よりも秋の訪れが早いと感じていましたが、
やはり昨年は16日だったので4日早い初冠雪だったようです。
でも4日だけなんだ~と少し驚きました。
例年はもっといつまでも残暑が残っていたように記憶していましたが、
今年はすぐに涼しく秋になったという感覚だったからです。
富士山の雪がこれからもっと増えていくのか、
それともまた暖かい日になって一度雪が消えるのか
これから毎日富士山から目が離せません。
【ほし太の日向ぼっこ】
しろくまジャム
静岡市のセノバのすぐ近く北街道沿いに最近できたばかりのカフェ、
「しろくまジャム」に行ってきました。
今回が2回目です。
可愛い女性が一人でやっていて、
手作りのマフィンやスコーン、ジャムパフェ、
一杯づつ丁寧に入れたコーヒーが飲めます。
今回はおやつセット800円を注文しました。
好きなマフィンを一つ選べて、
ミニデザートとアイスクリーム、紅茶かコーヒーが付きます。
マフィンは、シャインマスカットにしました。
とっても美味しかったです。
しろくまカフェの名前の由来を聞いたら、
わかやまけんさん作の絵本「しろくまちゃんのほっとけーき」
からとったのだということでした。
木のぬくもりがよくて居心地がいいカフェです。
また行きます。
【ほし太の日向ぼっこ】
塗りもの祭り
毎年この時期2日間開催される『塗りもの祭り』は、
とても楽しみにしている行事です。
ここ何年かは仕事で行けず、
久しぶりに娘とともに行ってきました。
市内の伝統工芸士が作った作品を鑑賞し安く購入ができます。
私もメンパのお弁当箱を二つ買いました。
もう一つのお楽しみは、卵殻貼りの体験です。
キーホルダーやネックレス用に、
丸や雫、勾玉、鳥、月などの形に切りあらかじめ漆を塗ってある板の表面に、
卵殻や貝を貼って自分なりのアクセサリーを作れるというもの。
なんと一つは無料で体験でき、二つ目は200円という安さです。
娘と二つづつ作らせていただきました。
この卵殻貼りの技法は静岡が発祥の地で、
輪島の方へ教えに行ったのだというお話を聞きながら二時間弱。
夢中で作った作品は、何回見ても嬉しくなってしまいます。
一人で4つも作った猛者もいたそうですが、
気持ちは充分わかります。
また来年もぜひ行きたいです。
【ほし太の日向ぼっこ】