深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと スズキナオ著
NHKラジオで放送中の高橋源一郎さんの「飛ぶ教室」で紹介された、
「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」が
とても面白そうだったので読んでみました。
源一郎さんが話していましたが、
小説はハレの文章だけれどもこの本は日常の文章だとのこと。
読んでいて本当にそうだなあと感じました。
肩に力が入っていないのでとても読みやすく、
ナオさん自身が親しみやすい人柄ということもわかります。
深夜高速バスに乗っている時は、頭の中で考え事をして過ごすしかなく、
最初は自分が生まれてから今までを思い出したりしていたけど、
それも終わってやることがないと、
人類が誕生(地球が誕生だったかもしれません)してから今に至るまでを
延々考え続けるのだとか。
深いけど笑ってしまいました。
高速バスの話も面白かったけれど、
銭湯の鏡広告を出す話や、
友人たちとカップ麺に合う漬物を試してみたり、
半額の肉だけで焼肉パーティーをしたり、
コンビニで買える商品だけの鍋パーティーをしたりと、
色々面白いことに挑戦しているのも楽しかったです。
また、だんだんと姿を消している
こだわりの店主がいる居酒屋などを訪問した記録など、
良き時代の雰囲気を味わうこともできました。
スズキナオさんの文章を読むと、
お金がなくても(失礼)楽しむことはアイディア一つだし、
良き仲間がいることは一生の財産でもあるなぁと感じました。
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