きらくな寝床
漆塗り

昨晩は月二回の漆塗り同好会。
まずは冷凍しておいた糊漆を使い、
先日娘が持って帰ってきた九谷焼のお茶碗を継ぎました。

一か所だけなので比較的簡単でした。
割れた箇所を金属のやすりで少し削ってから薄く糊漆をのせて、
段差がつかないように貼り合わせます。
実は金継がプロ級のメンバーに、
段差をなくしてきれいにしてもらったので完璧です。
糊漆で継いだ茶わんの強さは先日立証済みなので、
このまま貼り合わせただけでもいいかな?
と言ったら赤い漆で仕上げたら?と教えてもらいました。

次はお猪口です。
錆漆(さびうるし)を作って継いだところと隙間を埋めていきます。
錆漆は、砥の粉を水で練って生漆を混ぜたもの。
欠けた部分などを埋めるために使います。
乾くと色がかなり黒くなるのでそこは覚悟の上。
ピンポイントで継いだところだけに塗りこむことは不可能なので、
そこだけ黒く汚くなるよりは全体を黒くしてしまおうと、
残った錆漆を塗りこんで拭き漆の様に仕上げました。

内側をやってから外側も同じようにします。
穴が大きい場所は一度では埋めきれないので何回か繰り返します。
【きらくな寝床】
お猪口の補修

せっかく漆で継いだお猪口を、
前回また落として割ってしまったため、
また貼り合わせるところからやり直しです。
でも糊漆で貼ったところは割れずに別のところが割れたので、
「糊漆の強さが証明されたね」と言って貰いました。
糊漆(のりうるし)の作り方は、
まず強力粉に水を足しながらグルテンができるまでよく練ります。
耳たぶくらいの固さになったら同量の生漆とよく練り混ぜます。
へらで引っ張ったときびよーんと伸びるくらいになれば完成。
小さなお猪口を貼り合わせるには、
ほんの少しの量があればいいのですがついつい作りすぎてしまいます。
余った糊漆は冷凍庫で保管します。

糊漆ができたら、
割れたところにできるだけ薄く塗って一気に貼り合わせます。
時間勝負なので途中の写真は撮っていませんが、
写真は全部貼り合わせたところです。
貼り合わせたらできるだけ段差がないように調整します。

つなぎ目が蜘蛛の巣のようにさらに細かくなってしまったので、
この先の仕上げにかなり手がかかりそうです。
【きらくな寝床】
自然農の田んぼ2023 鹿よけネット張り

2月23日に鹿よけのネット張りに行ってきました。
地元の友人が地元の方と一緒に杭を30本ほど打ち込んでくれてあり、
そこにネットを張っていきます。

中にワイヤーが入ったネットなので、
しっかりしていてけっこう重さもあります。
広げるのにもひと苦労です。

ネットの上はポールの上のカバーに付いているフックに引っ掛け、
下はテントの紐などを留めるようなペグを打ち込み、
引っ掛けます。

50m以上はあるでしょうか、
ネット3枚をつなげて張りました。

とても暖かい日で、
足元には蕗の薹が顔を出していました。
(夜美味しくいただきました)

早咲きの桜の花ももうすぐ満開になりそうでした。

豊後梅の花。
立派な梅の実がなります。

仲間の畑で育った大根をいただきました。
完全自然農なので長さは10㎝ほどでしたが、
甘みがあって美味しかったです。
【きらくな寝床】
お味噌の仕込み その5

2月11日、お味噌の仕込みのために田んぼにやってきました。
前日の寒い雨から一転、晴れてぽかぽかの気持ちのいい日です。
梅の花のつぼみもほころび始めていました。

まずは糀と塩をよく混ぜ合わせる、
塩切という作業です。

次につぶした大豆と塩切した糀とをよく混ぜます。
大豆をつぶしておいたので、
ここまでの作業がとてもスムーズでした。

よく混ざったら、
こぶし大くらいの味噌玉を作ります。

出来た味噌玉はカメの中に投げ込んで、
空気が入らないように上からぎゅうぎゅう押し込みます。

全部入れ終わったら一番上に塩をまいておきます。
塩は全体の22%なので大豆5㎏と糀5㎏分の塩は2.2㎏。
その中から上にまく分は最初にとっておきます。
タッパーに仕込んだのは昨年田んぼで作った、
在来の豆1㎏です。
最初は一緒に混ぜてしまおうかとも思いましたが、
別に仕込みました。
出来上がりが楽しみです。

我が家の分が仕込み終わったので、
友人宅のをちょっぴりお手伝い。
昨年まではウチも杵と臼で大豆をつぶしていました。
時間はこちらの方が早いけれどけっこうな重労働です。
来年もミンサーでつぶした方がよさそうです。
【きらくな寝床】
今年最初の同好会

今年最初の漆塗り同好会。
今日は離れた駐車場の車で行くので荷物は少なくしたいと思い、
漆塗りではなく、
ちょうど年末に割れてしまったお猪口を直すことにしました。
道具は、生漆、へら、板、強力粉、テレピン油、ぼろ布、手袋。
最初に接着用の麦漆を作ります。
強力粉に少しづつ水を加えてグルテンができるくらい練ります。
しっかりこねた生地に生漆を混ぜながらさらに練ります。
さらにしっかり混ざってビヨ~ンと伸びるくらいになったら出来上がり。
出来た麦漆をお猪口の割れた部分に薄く塗って貼り合わせていきます。
今までこんなに粉々になった器を貼り合わせたことがなかったので、
パズルみたいでけっこう大変。
それでも何とか全てのパーツを貼り合わせることができました。
金継の名人の先輩方にも
「こんな短時間に上手に貼れたね」と褒められました。
そう、貼り合わせるのは結構得意ですが問題はこの後。
次に先輩からの助言で、
はみ出した漆の汚れを取っていきます。
早くしないと汚れが染みついて取れなくなってしまうからです。
綿棒(先輩から戴きました)にテレピン油をしみ込ませ、
継ぎ目には触らないよう汚れを拭き取りますが、
まだ継ぎ目が乾いていないので、
手で持っているうちに継ぎ目がズレたり、
指についた漆で器が汚れてしまったりと、
貼り合わせる時より気を使いました。
ここまでが最初の段階。
麦漆が完全に乾いてくっついたら、
隙間を埋めるために錆漆を塗り段差をなくしていきます。
仕上げは細筆で継ぎ目を漆でなぞり金属の粉をかけます。
(金粉・銀粉・錫の粉など予算によって決まります)
これが至難の業で、この先無事に完成となるのかどうか。
漆塗りも金継もとにかく時間がかかります。
【きらくな寝床】
猿出没!

静岡市葵区坂ノ上に自然農の田んぼがあります。
行き帰りの途中で野生の猿を見かけることはたまにありますが、
昨日、とうとう田んぼ内に出現したと、
グループLINEに上がってきました。

我が家の大豆は先日の収穫祭の時、
全部取り込んで自宅のベランダで干していますが、
仲間の田んぼではまだ稲架に天日干ししていました。

その稲架の上に乗って、
上手に美味しそうに食べています。
食べられた本人は嫌でしょうが、
美味しそうな顔を見たら何だか憎めなくなります。
【きらくな寝床】
自然農の田んぼ2022 収穫祭と大豆の収穫その2

収穫祭の後、再び大豆の収穫作業をしました。
今年は枝豆でたくさん食べたので、
大豆として収穫する分はかなり少なくしたつもりでしたが、
大豆の枝からサヤを取るだけでも2時間半ほどかかりました。

遅れて収穫した最後の稲も脱穀します。
二株ほどなので手でしごいて脱穀です。

すぐに終わるかと思いきや。
これも穂を一本一本やっていくので思った以上に時間がかかります。
手でゴミをとり、穂のままで脱穀された籾をほぐします。
籾米で大きめのお茶碗一杯くらい取れました。

次に稲架を片付けます。
上に渡した竿を外し台にした木を縛った縄をほどきます。

すっかりバラバラになりました。
すべての木を資材置き場に戻して終了です。

暗くなる手前まで大豆とゴミを選別しました。
唐箕かけをする仲間や玉ねぎを植えている仲間もいましたが、
16時になるとそろそろ寒くなって周りが夜露のように湿ってきます。
まだ途中でしたが急いで片づけを終え帰途に着きました。
家に帰りつくころにはもう真っ暗でした。
【きらくな寝床】
自然農の田んぼ2022 収穫祭と大豆の収穫

12月3日、田んぼで一品持ち寄りの収穫祭をやりました。
10時に田んぼに着くよう9時過ぎに家を出た時は曇り空でしたが、
着いた時にはすっかり晴れて暖かくなりました。
空が青く高く澄んでいます。

地元の友人以外はまだ誰も来ていなかったので、
皆が来るまで大豆を収穫して待ちます。
大豆を天日に干してから3週間。
もうすっかり乾いているのかと思いましたが。
サヤがはじけて下に落ちている豆は殆どありませんでした。
着いた時すぐにサヤを触ると湿った感じがあり、
雨や夜露でまだすっかり乾燥という訳にはいかなかったようです。

12月は仕事が繁忙期となるので、
年内に田んぼに来るのは今日で最後です。
大豆が乾いていなくても収穫して持ち帰り、
稲架も片づけなければなりません。
とりあえず稲架から大豆を外してシートの上に広げ、
収穫祭が終わるまで乾かします。
後でサヤだけをとって家のベランダで乾かすという作戦です。
(去年も同じようにしていました)
ここまでやったところで仲間が揃い一旦作業は中止です。

仲間の一人が作ってきたここで収穫したお米が入った瓶です。
「みどり米」「あさひ」「アート米(黒米)」「借銭切(香り米)」「ジャポニカ」
他にも「イセヒカリ」や「紅ロマン」という品種を作っている仲間もいます。

今回の主役はやっぱり新米。
イセヒカリの玄米ご飯です。

ここで収穫した大根と人参のトマトソース煮込みと、
栗おこわ、ささげと新米のご飯、炒り豆腐、
むかごご飯、大豆の甘辛揚げ、生姜の佃煮、ごま塩、
デザートには、洋梨と山芋のブランマンジュ、干し芋、みかんが並びます。

里芋、大根、油揚げ、お豆腐のおつゆ
温かい汁ものが美味しいです。

リンゴとナッツとミューズリーを使ったスイーツと、
いれたてのコーヒーが出てお腹がいっぱいになりました。
幸せなひとときです。

お行儀悪くシートに寝転んで空を見ていると、
雲が流れているのか自分が動いているのかわからなくなります。
こんな風に空を眺めるのは久しぶりでした。
【きらくな寝床】
自然農の田んぼ2022 唐箕かけ

11月27日、先日脱穀した籾米の唐箕かけに行ってきました。
唐箕とは、手で羽を回して風を送り、
そこに少しづつ籾米を落とすことでゴミや藁を飛ばすという仕組み。
今ではとても珍しいと思います。

上から籾米を投入します。
一度に沢山はできないので少しづつ何回かに分けます。

脱穀の時にも大きな藁やゴミは取り除いたので、
けっこうきれいだと思っていましたが、
まだまだ藁がたくさん混じっています。
これを取り除いておかないと、
籾摺りをするときにすぐに詰まってしまうため大事な作業です。

準備ができたのでさっそく始めます。
大体1秒間に一回りするくらいの速さでハンドルを回し、
籾米は1㎝ほどの隙間を開けて落としていきます。

茶箱にはちゃんと重みのある籾米が落ちてきます。
コメ袋の方には二次選でダメな籾米が落ちてくる仕組みではありますが、
ほとんどがいい米でした。

一回かけ終わった米です。
けっこうきれいになりましたが、まだ藁が多いのでもう一回かけます。

こういう穂から脱粒していない米は、
みんな二次選の方に落ちてしまうので気づいたら穂から外します。

全部かけ終わりました。
18㎏くらいですが2時間半以上かかりました。

本当は大豆も収穫したかったのですが暗くなってしまったので断念。
日が落ちるとすぐに寒さと夜露が降りてきました。
山の夕暮れはとてもはやいです。
【きらくな寝床】
自然農の田んぼ2022 共同作業の草刈りと脱穀

11月12日、共同作業の草刈りと脱穀にやってきました。
まずは休耕田の草刈りです。
二人で1時間ほどかけて二枚の田んぼをきれいにしました。

先週、大豆畑が野ネズミの餌場になっていると連絡があり、
急遽大豆の収穫に来ている仲間も数人いました。
共同の草刈りの後、我が家の大豆も収穫しました。

シートの上に刈った大豆を置いていきます。
この後稲架に干すので葉や枯れた枝は取り除いてきれいにします。

まだ青々としたサヤもたくさんあるので、
それは枝豆で食べるためサヤだけ取っていきます。

きれいにした大豆を稲架にかけていきます。

大豆が乾いてくるとサヤがはじけて豆が落ちるので、
最後に下側を不織布で覆います。

大豆の後は稲の脱穀。
足踏み脱穀機、通称ガーコンです。

脱穀した籾が飛び散らないように周りを布で覆います。

これで準備完了、こちら側が正面です。

稲架から稲をはずし、
一人が束ねた藁をほどいて一握りづつ渡していき、
もう一人はひたすらペダルを踏み続けて、
突起が付いたドラムを回しながら穂をあて脱穀します。
今年は昨年より豊作だったので、
延々1時間以上ペダルを踏み続けました。

脱穀した籾は、この後唐蓑(とうみ)にかけてゴミを飛ばします。
このままだとまだ藁やゴミが多いので、
唐箕の前ににできるだけ手作業で選別しきれいにします。

唐箕にかける時間が無くなってしまったので、
この日は脱穀し終えた藁を必要な分を米袋に入れ、
残りを田んぼにまいて終了しました。
【きらくな寝床】