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人形浄瑠璃文楽 2024年十月地方公演

10月12日静岡グランシップで人形浄瑠璃文楽の公演がありました。
今年も昼夜通し券を購入し楽しみにしていました。

昼の部は、
まず竹本聖太夫さんによる解説のあと、
舞踊劇「二人三番叟」
お祝いムード満点の舞踊で、
二人が踊り比べをする場面はユーモアがあり、
会場からも笑いが起こりました。
鈴の音も賑やかでとても楽しい舞台でした。

15分休憩の後は時代物の
「絵本太功記~夕顔棚の段~尼ケ崎の段」の上演。
明智光秀が本能寺で織田信長を討ってからの後日談。
名前を尾田春長、武智光秀、真柴久吉と
変えているのは江戸時代の当時は
まだ近い時代の物語だったからで幕府を憚ってのこと。
三味線の鶴澤清治さん、
人形遣いの桐竹勘十郎さんという
二人の人間国宝の共演で、
母さつきの気持ちと光秀の苦悩が胸に迫り
人形が演じていることを忘れてしまいました。

夜の部は世話物の
「近頃河原の建引~四条河原の段~堀川猿廻しの段」の上演。

大名の御用を務める伝兵衛がお屋敷の悪徳侍に言いがかりをつけられ、
じっと辛抱するものの、ついには殺してしまいます。
伝兵衛は切腹は免れないところで、
恋人のおしゅんが伝兵衛と心中してしまわないかと、
おしゅんの母と兄である猿廻しの与次郎が心配して離縁状を書かせます。
目の見えない母と字が読めない兄にはわからなかったものの、
それは母と兄に宛てた遺書だったとわかります。
子ども可愛さ一心だった母もおしゅんの気持ちにうたれ、
二人を死出の旅路へと送り出すことにします。
兄は猿廻しで二人を祝福します。
猿の可愛さでいっそう哀れさが際立ちます。
人形浄瑠璃の語りと三味線、人形遣いが三位一体となり、
とても引き込まれました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2024年10月15日 12:14