2016年02月
菊姫会 2016-3
菊姫会二日目の17日早朝、まだ雪が降り続いていました。
車のボンネットやウインドーには10センチほどの雪が積もっていましたが、
前日は20センチだったそうです。
仕入れの関係で旦那様は朝食もとらずに茨城に帰りました。
(ゆのくに天祥の朝食は、麦とろごはんでとっても美味しいのですが…残念)
午前9時より、昨日の夕方到着した菊姫会会長のご挨拶が始まりました。
その後、中小企業診断士 宮坂 芳絵 さんによる
「“感動”を伝え、人の心を動かす店に…お酒の伝道師として…」の講演。
最初に場を和ますためか、
隣りの方と「最近感動したこと」を2、3分話し合ってくださいとのお題が…。
私は、昨日呑んだばかりの菊姫新酒の美味しさを、
お隣の柏次さんは、この場にいることがすでに感動とお話しされました。
魅力ある店に必ずあるものとして、
〇〇“接客”、〇〇“売り場”、〇〇“商品”
の3要素がありますが、〇〇に入る言葉は?
との問いかけに、柏次さんはすべて「感動」と言っていましたが、
確かにお客様は感動(感じて動く)時、商品を購入されるのではないでしょうか?
ちなみに栃木県宇都宮市にある柏次酒店さんの店内写真を見せてもらいましたが、
とっても素敵で、お店に行くだけでワクワクしそうでした。
また、お客様が購入を決める時には、
感覚や感情(素敵!よさそう!面白そう!手に入れたい!)という思いと、
理性(本当に良い商品?値段は?損をしない?)とが交互に現れるのだそう。
ちなみに、お客様が一番ドキドキする瞬間というのは、
商品を買って帰る時なんだそうです。
その時に、「いいものをお買い求めになりましたね」の一言が大切。
酒は、瓶とラベルのみの商品だからこそ、
イメージづくり=変化を魅せる ことが大切とのこと、
酒は季節と密接に関係のある商品なのだから、
季節を先取りして変化を付けたり(色の変化)や、
BGMの活用も必要です。
そして接客の基本中の基本は、
お客様との信頼関係を作ること。
信頼関係は、相手からの期待に対する貢献の積み重ねでできるもの。
一朝一夕に築けるものではないですね。
タツマはいかに何もやっていなかったか、痛切に感じました。
菊姫の酒は本当に素晴らしいけれど、
それを果たして飲み手であるお客様にきちんと伝えられているのかな?
販売するだけなら、それは単なる運び手であって、
私たちは、伝え手(伝道師)にならなければ意味がないと思いました。
最後に質疑応答で、
「宮坂先生なら、菊姫をどんな言葉でお勧めしますか?」との質問に、
「ゆっくり語りたいときに呑むお酒」とのお答えでした。
お客様はそんなに何本もお酒を買えないのだから、
一本で、冷酒から冷や、燗酒まで楽しめる菊姫だからこそお勧めできる言葉だと感じました。
菊姫の価値を正しく伝える、
伝道師にタツマもならなければと心新たにした菊姫会でした。
【ほし太の日向ぼっこ】
菊姫会 2016ー2
柳社長の講演の後は、昨年に引き続き、
菊姫製造部 永井 剛史 さんによる「清酒官能評価(Ⅱ)」。
今回は、「清酒の香り」と「香味強度の順位付け」と題しての勉強会でした。
まず、日本酒の製造過程において発生する可能性のある香り13種類について、
どのように生成され、どのような香りなのかを体験し、
その後ブラインドでそれぞれの試料の香り成分をマッチングさせていくというもの。
ちなみに13種類は以下の通りです。
①酢酸エチル:セメダイン臭(酵母の発生によって生じる)
②酢酸イソアミル:バナナの様な香り(30年前までは、吟醸酒の香りはこれが主体)
③カプロン酸エチル:りんごの様な香り(大手メーカーが開発した酵母によって発生する吟醸香。これによって現在は吟醸香が簡単に発生しやすくなり主流となっている)
④イソアミルアルコール:ホワイトボードマーカーの様な香り(清酒の基調香)
⑤アセトアルデヒド:木香様臭(木や草を連想する軽い香り)
⑥イソバレルアルデヒド:生老ね香(生酒が劣化した時の刺激的な香り)
⑦4-ビニルグアイアコール(4VG):燻製や香辛料を思わせる香り
⑧ソトロン:醤油や黒糖を連想させる甘い香り(吟醸香を構成する主要な物質)
⑨ジアセチル:つわり香(ヨーグルトやバターの様な香り。乳酸菌の増殖など酒の腐造などで生じる)
⑩脂肪酸(カプロン酸):吟醸酒の一部で見られる油・樹脂の様な香り
⑪エタンチオール:玉ねぎやガスの様な香り(日光の影響を受けると出やすい)
⑫カビ臭(TGA):いわゆるコルク臭の原因物質
⑬ポリスルフィド:沢庵、漬物の様な香り(老香を構成する主要な物質)
香り成分の試験はかなり難しく、香りの特徴はかすかです。
約半分しかマッチングできませんでした。
ところが、仲良しの宇都宮にある酒屋さんの柏次 さんが全問正解していて、
「お酒を販売する人よりも造る人になった方がいいね」
なんて冗談も飛び交いました。
また、「香味強度の順位付け」は、
「甘味」「酸味」「アルコール」「酢酸イソアミル」「カプロン酸エチル」「イソバレルアルデヒド」
の6種類を強度を変えて添加した4点の資料を、
濃度順に並べるというもの。
ベースの酒は、菊姫の「菊」をアルコール度数12%まで加水したもの。
実際の酒に混ぜてしまうと思いの外難しく感じました。
香り同様、カプロン酸エチルなどの特徴的なものはわかりやすく、
酸味や、イソバレルアルデヒドが難しかったです。
この問題は6問中4問正解。
勉強会の後は、菊姫製品の試飲。
姫から黒吟まで、加賀の露や加州剣の4種類の焼酎も用意されていました。
我が家では、毎日こんな感じの飲み比べやっているなぁ。
贅沢な話です。
定番製品以外に用意されていたのが、
搾りたての新酒「鶴の里」「山廃純米」「大吟醸」。
今ここでしか飲めない貴重な菊姫たち。
まだ発酵が仄かに続いていて、
口に含むと微炭酸な感じがとても美味しいです。
12月に蔵出しされた新酒、「生原酒 無濾過」で体験済みでしたが、
山廃純米の新酒は、何度飲んでも衝撃を受けるほど美味しかったです。
鶴の里も大吟醸も、半年後の蔵出しが楽しみな上出来な仕上がりでした。
美味しいので、福井は時間ぎりぎりまで試飲していました。
(他の参加者は自由解散なので、温泉に入るため早々と引き上げていきました)
19時からは大広間で懇親会。
ここからは無礼講で、またもや菊姫から提供された、全商品がずらりと並び、
仲居さんにお願いすると好きなお酒を持ってきてくれます。
(ちなみに仲居さんも無礼講で、呑んでもいいらしいです)
昨年の菊姫会から、乾杯のお酒は「菊理媛」!!
普段はおいそれと飲めるお酒ではないので、この機会に堪能しました。
10年もの熟成を感じさせないほどのフレッシュさと、
洗練された味わい、まろやかな口当たりに思わず感動。
まさにこれこそがお神酒です。
菊姫の社員さん(営業、製造の方々)や、
酒販店仲間との懇談で盛り上がる2時間です。
ちなみに猛者ぞろいの参加者は、
二次会、三次会と明け方まで飲み明かすようですが、
私たちは一次会ですっかり出来上がってしまい、
部屋に戻って朝までぐっすりでした。
【ほし太の日向ぼっこ】
菊姫会 2016-1
2月16日14時より第13回菊姫会が、
山代温泉ゆのくに天祥にて開催されました。
この日の天候は雪。それもかなり激しく降ったため、
菊姫会の会長と講演予定の先生が乗った飛行機が羽田に引き返してしまったそうで、
急きょ、二日目に予定していた菊姫会総会を先に行うこととなりました。
平成27年度の事業報告と会計報告、
平成28年度の事業計画と予算案の承認。
菊姫会会則の一部変更の承認などを行い、
無事に終了。
総会の後は菊姫の柳達司社長による講演、
「数字のあや、本質と虚構」。
まずは、大事な原料米の話から
(菊姫ではほとんどすべての酒の原料に、
兵庫県吉川町産特A山田錦を使用しています。)
最近市販されている酒に、
精米歩合22.5%というものがあるのだそうです。
数字から見ると、米を8割近くも磨いて心白のいいところだけで
究極の酒造りをしているように見えます。
そこに隠された数字のあやとは…。
日本酒のラベルに表示される精米歩合は、
見掛け精米歩合という数値なんだそうで、
その見掛け精米歩合を求める式は次のようになります。
見掛け精米歩合(%)=白米重量kg÷玄米重量㎏×100
例えば、大吟醸は精米歩合50%以下と決められていますが、
もし、醸造用玄米の3等米を使用するとしたら、
3等米の整粒は45%しかなく、その米を50%まで磨くと、
見掛け精米歩合は、22.5%となります。
見掛け精米歩合に対して、真実の精米歩合を導き出すには、
精米後の白米整粒1000粒の重量g÷精米前の玄米整粒1000粒の重量g×100
という真精米歩合(%)というものがあります。
よい精米とは、表層部が均等に削り取られ粒形が揃い破砕米が混入していないことです。
菊姫では「精米を自家でやらなければ酒造りをやめろ」という家訓があるそうで、
原料の精米にはかなり神経を使っています。
菊姫の大吟醸の精米歩合は50%ですが、
前述の22,5%と、どちらがいいかは言わずもがなでしょう。
講演後に、吉川で山田錦を作っている上羅さんのお話も聞くことが出来ましたが、
山田錦を一度極限まで精米したことがあるそうで、
その時に24%までしか磨くことが出来なかったとおっしゃっていました。
もし日本酒の表示を、真精米歩合にしたら、
本物の酒とそうでない酒は一目瞭然でしょう。
そして、日本酒というのは並行複発酵で作られます。
並行複発酵とは、麹によって米のデンプンを糖に変え、
その糖をエサにして、酵母がアルコールを発生させるという工程を、
一つのタンクの中で行うもの。
それに対して、大手メーカーが行っている融米造り(液化造り)というものは、
米のデンプンを酵素で溶かしてから発酵させるので、
それはビールと同じ単行複発酵であって、日本酒とは言えないのではないか。
などなど、まがい物の日本酒が多いことが、
消費者が日本酒離れを起こしている一番の原因だと言えます。
休憩中に前述の上羅さんと話したことをもう一つ。
ライオンズクラブの会合で、各々好きな酒を持ち寄って飲んでいたが、
最近飲む酒がなくなり、一度すっぴんの酒を飲んでみようということになり、
色々な酒に氷を入れてしばらくしてから飲んでみたら、
とても飲めない日本酒が多かったとおっしゃっていました。
菊姫の夏の楽しみ方に、
氷を入れてロックにしたり、無糖の炭酸水で割って飲む。
などの方法を紹介していましたが、
それも菊姫だからこそで、
間違ってもまがい物の酒でやってはいけませんね。
長くなりましたので続きは明日に…。
【ほし太の日向ぼっこ】
菊姫訪問
2月16日、17日は、
銘酒菊姫を扱う全国の酒販店で構成する「菊姫会」の総会があります。
毎年、菊姫会終了後に蔵見学に訪れていましたが、
今年は仕事の都合で見学は無理なので、
菊姫会の前に訪問することにしました。
まずは、「白山比咩神社」にお参り。
こんなに雪が降っている時に来たのは初めてです。
「白山比咩神社」のご祭神は菊理媛(くくりひめ)、イザナミノミコト、イザナギノミコト。
菊姫酒造が、その年仕込まれた最高の吟譲酒と認めた酒を、
更に10年間寝かせて蔵出しされる、
菊姫最高峰の酒に冠された名が「菊理媛」です。
霊峰白山を源とする手取川水系の湧水を仕込み水に使用する菊姫の酒は、
まさにお神酒という言葉がふさわしい神聖な酒です。
菊姫の八幡精米所と貯蔵庫。
もう十年以上、毎年2月に来ていますが、
こんなに雪が降っている日に当たったのは初めてです。
製造部の井出さん。
今回訪問の目的はこの井出さんのお話を聞くためです。
というのも、
12月に出た新酒の「山廃純米生原酒 無濾過(やまはいじゅんまいなまげんしゅむろか)」
が大変美味しくて衝撃を受けたため。
是非ともそのあたりの秘密を聞きたいという思いからでした。
井出さんのお話では、
菊姫が目指す酒質を、仕込みで再現できる技術が確立されてきたということ。
昨年の吉川町産山田錦の状態が、さらに旨味がのった酒質になる原料米だったこと。
というのが今年の生原酒の美味しさの秘密のようでした。
ということは「山廃純米の完成形ですか?」
と聞くと「吉川の山田錦に秘められた力はもっともっと奥があります」とのこと。
菊姫はこの先まだまだ進化していくようです。
楽しみです。
八幡貯蔵庫を後にし、
菊姫の正面玄関前で記念撮影したものの、
吹雪でほとんど雪しか写っていませんでした。
菊姫の昭和蔵。
雪がよく似合います。
目的を果たして、
この後菊姫会が行われる加賀温泉郷に向かいました。
【ほし太の日向ぼっこ】
熟成干し芋達磨庵として
先週に続いて13日、14日の二日間、ホテルニューオータニで開催された
三越百貨店様の「春の逸品会」に、
熟成干し芋達磨庵が出店参加させていただきました。
ヴァレンタインということで、
右隣りは、新宿伊勢丹では購入に1時間待ちという「ジャン・ポール・エヴァン」さん、
左のお隣は、9月と同じ京都の老舗高級料亭「紫野 和久傳」さんという、
超有名店にはさまれての場所で大変光栄でした。
「逸品会」のお客様は、ただ商品を購入されるのではなく、
その商品の背後にある文化というものに興味をお持ちの方が多く、
お1人お1人のお客様とじっくりお話させていただき、
熟成干し芋を知っていただくよい機会となりました。
また前回購入されたお客様から、
「美味しかったのでまた来ました」という嬉しいお声も多くいただき、
今後の励みとなる大変有意義な二日間となりました。
お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
【ほし太の日向ぼっこ】
味噌作り 2016
毎年2月には一年分のお味噌の仕込みをします。
2月11日に、田んぼのある坂の上で味噌作りをしました。
その前に、新しく仕込んだ味噌玉を入れるため、
昨年仕込んだ味噌をカメから取り出し保存容器に移します。
そして、上に被せてあった晒しはそのまま洗わずに使います。
材料は、大豆4㎏(山形産無農薬)、
糀4kgは、不耕起栽培あさひを玄米で持ち込みし麹にしてもらいます。
塩は、海の精のあらしおの3㎏袋を購入。
使用するのは材料の22%なので1.76kgです。
まずは、カメの底に少しまくためと一番上にのせる分の塩を分けておいて、
残りの塩全部と糀をよく混ぜ合わせます。
これを塩きりといいます。
茹であがった大豆です。
新豆じゃないので、中々柔らかくならないのはわかっていたので、
7日の夜から浸水させ、9日から煮始めましたが、
量が多い上に、柔らかくなるまでに時間がかかり、
11日の10時までかかりました。
このぐらいの量を、少しづつ石臼に入れキネでつぶします。
この作業を5~6回しました。
ここが味噌作りで一番大変なところ、餅つきよりも重労働です。
若者二人に手伝ってもらい、何とか無事終了。
とはいえ、毎回ツブツブがけっこう残ります。
塩きりしておいた麹と、つぶした大豆をよく混ぜ合わせます。
合わせて8kgなので結構な量です。
混ぜ終えたら、両手で握っておむすびくらいの大きさの味噌玉をつくります。
味噌玉をカメの中に投げ込んでいき、
最後は上からよく押し込んで空気を抜きます。
一番上に塩をのせたら完成!
毎回洗わずに使っている晒しをそのままのせて、
その上に板をのせ重しをして発酵を待ちます。
暑い夏を越して、秋ごろから美味しくなるのですが、
我が家ではじっと我慢して、
次の味噌を仕込む頃からやっと食べ始めます。
町田家特製のドライフルーツ入りのパウンドケーキと、
珈琲をご馳走になりました。
今年も無事に味噌の仕込みが終わり、ホッとした後にいただく、
珈琲とお菓子は格別です。
【きらくな寝床】
もでらあと ライブ
毎月第二水曜日は、友人が出演する「もでらあとのクラシックライブ」。
2月10日は、フルート2本とピアノの演奏会。
ライブは20時からなのでその前のお楽しみが食事です。
駐車場に着いた時から、カレーのいい香りがしました。
もでらあとは、ハンバーグが有名なお店なので、
カレーも食べたいけど、ハンバーグも食べたい!
ということで、久しぶりにハンバーグカレーを頼んでみました。
このボリュームで950円!
お安いです、そして何故かカレーライスもハンバーグカレーも同じ価格でした。
スパイシーな辛めのカレーで、
ふんわりとしたハンバーグと、キャベツの千切りを一緒に食べます。
とても美味しかったです。
一緒にオーダーしたミニサラダ。
400円。
そしてライブは、
本格的な演奏会のようなラインナップでした。
特に印象に残ったのは、
古川さんのソロの演奏、シュトックハウゼン作曲「友情に」という曲。
ピアノ伴奏のないフルートのみの演奏で、
高音域で弱く穏やかな分節と、低音域で強く性急な分節が表現され、
それが交互に表れます。
高音部と低音部は、時間と空間において互いに鏡像関係にあり、
それらは互いに移動しあい、互いの分節を交換し、
やがて共通音域での連続的なメロディへと融合します。
それが友情というタイトルの意味だそうです。
今まで聴いたことのない、まるで演劇を観ているような独特な演奏でした。
演奏者自身も高くなり低くなり、体の向きを変えと様々なフォルムで演奏し、
さながら一人芝居を観ているようで、とても感動的でした。
演奏曲
第一部
シシリアーノ (フォーレ)
ピエロの踊り(ケーラー)
スパラの思い出(ケーラー)
ソナタ F Dur(モーツァルト)
友情に(シュトックハウゼン)
夢遊病の女(ドップラー)
第二部
ラシーヌ賛歌(フォーレ)
メロディ(チャイコフスキー)
催眠(イアン・クラーク)
ブエノスアイレスの冬(ピアソラ)
ミニョン・ファンタジー(タファネル)
ワルツ ブラヴーラ(ドップラー)
アンコール
花のワルツ(ケーラー)
フルートの二人に加え、ピアノ演奏の渡邉さんの超絶演奏が素晴らしく、
とても聴きごたえのあるライブでした。
Fl:佐藤 充一 古川 はるな Pf:渡邉 浩代
【ほし太の日向ぼっこ】
サンドイッチ&スウィーツ ブッフェ
出張の最終日は娘と一緒に、
自腹で、ホテルニューオータニさんのレディスプランで宿泊。
とっても疲れていましたが、
のんびりとリフレッシュできました。
アメニティと朝食付きのプランですが、
昼食の、サンドイッチ&スウィーツ ブッフェ にも振替可能ということで、
ザ・メインにある、ガーデンラウンジで優雅な昼食をとりました。
サンドイッチは、様々な種類があり、
最初娘は「全部制覇したい」と言っていましたが到底無理でした。
ホテルメイドのカツサンド、ステーキサンドは絶品でした。
また、トマトのバゲットにルッコラと生ハムのサンドもとっても美味しくて、
きんぴらごぼう、エビオムレツサンド、トマトのブルスケッタに、
鴨のリエット、エッグベネディクト風のものなど種類も様々。
スープのクラムチャウダーも美味しかったです。
サンドイッチとサラダを完食後、
今度はスウィーツコーナーへ、
ダブルチーズケーキ、ショコラケーキ、カップケーキ、苺のシフォンケーキ、
イチゴのパンナコッタ、クリームブリュレ、苺ショートケーキ…。
とても全部は食べきれません。
お腹もだいぶいっぱいになりましたが、
もう少し頑張りたいと、塩麹チキンのカレーやパスタ、
ラザニア、フライドポテト、なども少しづつとったらまたもや一皿に…。
少しづつのつもりでも品数が多いので、
お腹がパンパンになりました。
夕食も入らないくらいで、
とてもリーズナブルな気がしました。
また機会があったら行きたいです。
【ほし太の日向ぼっこ】
君が叫んだその場所こそが ほんとうの世界の真ん中なのだ
原田マハさんの小説「ロマンシェ」の中の登場人物により企画された美術展を、
実際の東京駅『ステーションギャラリー』で開催したもの。
パリのリトグラフ工房idemで制作された現代アーティスト20人の作品が、
約120点ほど飾られていました。
ピカソや、マティスも実際に制作を行っていた工房で、
今も様々なアーティストたちによって生み出されている、
リトグラフの作品は、とても多彩で楽しかったです。
写真は入口のポスター。
アーティストJRによる、「テーブルに寄りかかる男」(1915-1916)の前の自画像。
(ピカソの目がバックに使用されています。)
ステーションギャラリーへは初めて訪れましたが、
まずはエレベーターで3階へ向かい、
階段で2階へと降りてくるという鑑賞順となっていました。
重要文化財である赤レンガがそのまま活かされた壁はとても重みがあり、
その壁をバックに作品が飾られていて,
とてもいい雰囲気でした。
【ほし太の日向ぼっこ】
ロマンシェ 原田マハ 著 小学館
先月の終わりごろ、日経新聞の文化往来のコーナーで、
「原田マハさんの小説と連動した美術展が、
2月7日まで東京駅のステーションギャラリーで開催中」
という記事を読みました。
2月7日はちょうど仕事で東京にいるので
「なんてタイムリーなんでしょう!!」
さっそく取り寄せて読みました。
原田マハさんは、
その時代にそった題材を巧みに取り入れる方だと思います。
前回のアメリカ大統領選の時には、話題となったスピーチライターの物語。
戦後70年に差し掛かる節目には沖縄の画家とアメリカ兵との交流の物語。
美術と映画への造詣も深く、
毎回読んでいて飽きさせない作家さんです。
とはいえ今回は、いつもの原田マハさんらしくない文体に最初は戸惑いました。
何しろ、心は乙女のイケメン美大生、遠明寺 美智之輔の心の声が中心で、
ほとんどがオネエ言葉で書かれているからです。
それでも、パリの街並みやファッション、カフェ、
なんといっても、リトグラフ工房idemの描写はとても素敵で、
パリに行ってみたくなりました。
ドタバタのラブコメディなんだけど、
美智之輔の成長の物語でもあり、友情や恋愛、
物語の中の美術展の企画が実際に行われるという、
素敵な仕掛けもあり、最後まで楽しく読み終えました。
【ほし太の日向ぼっこ】