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上野通明 無伴奏チェロ・リサイタル

昨年の10月静岡グランシップで開催された「本と音楽の素敵な出会い」
で聴いた横坂源さんのチェロの演奏が素晴らしく、
「チェロをもっと聴いてみたい」と感じました。
その時配布された資料に今回のリサイタルの告知があり、
さっそくチケットを購入し楽しみにしていました。

上野通明さんは2021年ジュネーヴ国際音楽コンクール・チェロ部門で
日本人初の優勝を果たし、併せて3つの特別賞も受賞。
数々の輝かしい受賞歴を持ち、
多くの国際舞台で活躍されている若きチェロリストとのこと。
今回は全ての曲が無伴奏チェロ組曲というかなり貴重なリサイタルでした。
曲目は以下の通り。

J.S.バッハ  無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調
M.レーガー 無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調
J.ダッラーバコ 11の奇想曲より第11番 ヘ短調
B.ブリテン 無伴奏組曲第3番

J.Sバッハ以外はあまり馴染みのない作曲家ですが、
J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲がいかに後世の作曲家たちに
影響を与えたかを辿るとともに、
それぞれの作曲家たちの個性がどう異なるかを聴くという、
とても貴重で素晴らしいリサイタルでした。

M.レーガーは、バッハを踏襲していながら、
もっとロマンチックでドラマチック、
そして茶目っ気を感じました。
J.ダッラーバコは、まじめな印象。
きっとバッハをすごく尊敬していたんじゃないかな。
B.ブリテンは、かなり現代音楽っぽく、
曲を聴いているとムンクの叫びが浮かんできました。
静かに始まり静かに終わっていく感じが印象的でした。
私の勝手な感想でしたが、
チェロの奥深い世界をまた一つ感じることができた貴重な体験でした。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2024年01月16日 17:23