SHIZUOKAせかい演劇祭 『ラーマーヤナ物語』
毎年ゴールデンウィークに開催され楽しみなせかい演劇祭。
29日は駿府城公園で上演された
SPACの新作劇『ラーマーヤナ物語』を観劇しました。
ラーマーヤナ物語は、
マハーバーラタと並ぶインドの2大叙事詩の一つで、
ラーマー王がさらわれたシーター王妃を魔王の元から取り戻す、
という勧善懲悪の物語。
それをSPACの精鋭30人の俳優さん総がかりで、
盛りだくさんな仕掛けを用いて演じます。
ムーバーとスピーカーに分かれたスタイルはいつも通り。
きらびやかな衣装と俳優自らが演奏する音楽と、
軽トラックが走り、時にはビートルズが流れ、
次々現れる森や山、影絵に花火まで登場し、
俳優たちの動きは歌舞伎や講談、文楽といった日本の伝統芸を感じさせ、
まさにこれぞ、ザ・エンターテイメントといった楽しい舞台でした。
そもそもこの演劇の構想は、
演出家の宮城聡さんが20代のころにインドを訪れ、
何でもない広場に突如としてサーカス団がやってきて、
非日常空間が立ち上がったという経験をもとに作られているそうで、
駿府城公園の広場に作られた舞台は低く、
周りはそのまま囲われることなく通行人や自転車が背景を通り過ぎる中、
古代インドの非日常が浮かび上がっているという、
何とも摩訶不思議な楽しい演劇体験でした。
【ほし太の日向ぼっこ】