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かがみの孤城 辻村深月 著 ポプラ社

2018年本屋大賞を受賞した作品「かがみの孤城」を読みました。

ポプラ社から発行されているようにこの本は児童文学といってもいいくらい、
子供でも大人でも読める本だと思います。
ファンタジー要素もあり、読みやすい文体ですが内容はかなり重いです。

毎日のように新聞やテレビで報道される、いじめによる自殺のニュース。
それを耳にするたび「学校なんて命をかけてまで行かなくていいんだよ」
「さっさと逃げ出していいんだよ」と言ってあげたい衝動に駆られます。
この本は、きっと今いじめや不登校で苦しんでいる子供たちの
心の助けになるんじゃないかと思いました。

主人公のこころは、中学入学直後にいじめを受け不登校になってしまいます。
前半はこころの感情の動きと葛藤、きっかけになったいじめの内容があきらかになり、
読んでいてこちらまで苦しくなるほどでした。
ある日、部屋の鏡が輝きだし吸い込まれるように鏡を通り抜けて出た場所は立派なお城。
そこには、こころ以外にも様々な理由で学校に行っていない6名の中学生の男女がいました。
中学3年のアキとすばる、2年のマサムネとフウカ、1年のこころとリオンとウレシノ。
そしてなぜかオオカミの面をつけドレスを着たこの城の主のような少女。

オオカミさまと呼ばれる少女の説明では、
この城には毎日9時から5時までいられること、
城のどこかに願いの部屋があり、願いの部屋を開ける鍵が城に隠されている。
鍵を探して願いの部屋にたどりついた一人が一つだけ願いを叶えることができるというもの。
そして城は3月30日に閉鎖される。

現実世界と城という異世界の二つの居場所があることで、
彼らは、学び、葛藤し、次第に生きていく力を身につけていきます。

最後の20ページは、途中の些細な違和感と謎がすべて見事に解き明かされ、
城の存在の真の理由がわかった時にはとても感動しました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2018年11月09日 17:56