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SPAC演劇「みつばち共和国」

待ち望んでいたSPACの演劇が今月から上演再開され、
静岡県舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」での、
「みつばち共和国」を観劇してきました。

メーテルリンク作「蜜蜂の生活」をもとに作られた本作品は、
フランス出身のセリーヌ・シェフェールさんの演出で、
2019年のアヴィニョン演劇祭で初演され、
今回日本語版をセリーヌさんと一緒にSPACが新たに創作しました。

こじんまりとした舞台の中に蜜蜂の世界が次々と現れ、
デジタルとアナログを融合した演出はとても幻想的でした。
蜜蜂の社会はとても秩序が保たれ、
それぞれが与えられた役割を完璧にこなし、
ずっと昔から高度な社会生活を営んでいます。
蜜蜂によって人間たちも恩恵を受けています。
そんな蜜蜂たちの生活を美しく表現してみせてくれた最後、
画面に現れたのは農薬の数々、そして蜜蜂たちの名前。
人間たちによって蜜蜂の生活がおびやかされていることを示唆します。
蜜蜂たちが生きられない世界は、
人間も生きていけない世界なのではないかと強く感じました。

登場する役者さんは3人。
巣箱監視員役は虫よけネットとフェイスシールド、
蜂役のお二人はマスク姿でした。
観客は収容人数の50%以下で、隣席との間隔が十分にとられています。
もちろんマスク着用で、入場前には手指の消毒と検温、
チケットも自分自身で切り、来場者カードへの記入を行います。

厳戒態勢の中での上演でしたが、
それを感じさせないほど、
コロナ過での新しい演劇の形を示してくれた
久しぶりのSPACの演劇にとても感動しました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2020年10月20日 17:55