ふじのくに⇔せかい演劇祭 2016 「おうちにかえろう」
毎年ゴールデンウィークに楽しみな『ふじのくに⇔せかい演劇祭』
今年もいよいよ29日から始まりました。
オープニングは、オーストラリアから参加の
ティム・ワッツ、アリエル・グレイ、クリス・アイザックスの三名による、
「It’s Dark Outside おうちにかえろう」です。
この演劇は一人の老人が、
住み慣れた家を離れ、アウトローに追いかけられながら、
テントを持って荒野をさまよい歩く。
という大冒険の様子を、
仮面やアニメーション、人形を使って様々に表現しています。
実は老人は認知症にかかっていて、
冒険は心の中に起こる色々な妄想やさまよいによって起こっているのですが、
それを時におかしく、時に哀愁を持ってみせてくれました。
アフタートークでは、演技者の身内にも認知症の方がいて、
そのことが今回の作品にも深く影響を及ぼしたと聞きました。
人形の動きは文楽を思わせ、
綿を使って老人の思い出や大切なものを表現していましたが、
それもまるで漫画のふきだしのようで、
とても親しみやすく感じました。
これからが楽しみな若い表現者たちでした。
【ほし太の日向ぼっこ】