2016年10月
七つの会議 池井戸 潤 著 日本経済新聞社
またもや友人から借りて読んだ池井戸潤。
前回読んだ「空飛ぶタイヤ」をほうふつとさせる、
リコール隠しに絡む企業体質や人間模様が描かれていて面白かったです。
各章ごとに主役が変わり、
短編小説のようでいて、最後に全てがつながります。
登場人物の生い立ちや家族関係なども詳しく紹介されながら物語が進むので、
完全にこの人が悪人、この人が善人という心情にはなりませんでした。
人というのは本来、悪の部分と善の部分を併せ持っているものなので、
その方がリアルで余計に怖い気がしました。
途中までかなり嫌なヤツと思っていた人が、
最後はいいヤツなのはちょっとびっくりでした。
【ほし太の日向ぼっこ】
坂ノ上神社の祭礼
10月9日午後1時より、
坂ノ上(さかのうえ)神社の祭礼が行われました。
棚田を借りてお米を作っているのに、
まだこの地の神様に御挨拶していなかったことに気づき、
お参りに行くことにしました。
神社は山の上にあります。
この石段を登り神社まで行きます。
実は車で登る道もあるようですが、
初めてなのでこの道を登っていくことにしました。
約400段、15分ほどかかりようやく坂ノ上神社に到着。
途中、息が上がるほどけっこう大変な道のりでした。
御神体は「天照大神」とのこと。
神職が祭礼を執り行い、地元の方が楽を奏します。
奥の院の扉を開け、
供物を次々運び上げます。
本殿の隣にある社にも、
御供物を運びます。
全ての御供物が揃いました。
サツマイモがあるのが、何だかとても嬉しいです。
神事の順番がきちんと書かれていましたが、
実のところ今の神事がどれなのか、
要所要所しかわかりませんでした。
地元の子供たちによる神楽の奉納。
とても上手に、よく揃っていました。
舞い終った後には場内から拍手が沸いたほどです。
最初からずっと沸かしていた湯のところでも祈りをささげます。
最後は、稲穂を湯に浸し皆に振り注ぎます。
この後はお酒がふるまわれるようで、
ここで失礼することにしました。
おそらくずっと昔も同じように行われていた祭礼が、
現在も粛々と行われていることに感動しました。
素敵な祭礼でした。
【きらくな寝床】
自然農の田んぼ 共同作業
本日、坂ノ上神社祭礼の日、
共同作業の連絡があり行ってきました。
9月18日に草取りをした我が家の田んぼです。
また草がびっしりとはえていましたが、
目立つ大きな草は見当たらなかったので稲刈りまでこのままです。
穂は少ないけれどそれなりに実ってほっとしました。
共同作業は、イノシシ除け電柵の下草刈り。
電線に草がかかると放電してしまうためしっかりと草を刈ります。
草ぼうぼうで電柵も見えないくらいでした。
スッキリ草刈し終わった状態です。
途中、線が切れてしまった箇所は補修もします。
電器の専門職の仲間がいて助かります。
電柵周りの草刈が終わったら、
新しく借りた田んぼ(来年また新たな仲間が増えるようです)の、
石垣周りを除草しました。
石垣が終わったら、共同の赤米の田んぼを、
一列おきに除草しました。
総勢10名も集まったので、
ちょうど12時にすべての作業が終了しました。
仲間の竹内さんが田んぼの畦で作っていた畦豆。
少し早いようでしたが刈り取ってみんなに分けてくれました。
さっそく茹でて戴きました。
坂ノ上の在来種の豆で、普通の大豆よりも緑がかった大豆です。
味が濃く甘みがありとても美味しかったです。
【きらくな寝床】
冬瓜と鶏肉の煮込み
冬瓜はいつも鶏ひき肉と一緒に甘辛く餡かけにしますが、
たまには違った料理法もいいかと思い、
日経新聞に載っていたレシピで作ってみました。
材料は、
冬瓜600g、鶏手羽元8本(今回は手羽中を使用)
生姜1かけ(10g)、鷹の爪1/2本
作り方
①冬瓜は皮と種を取り4cm角に切る。しょうがは薄切り。鷹の爪は種を除く。
鶏肉は塩胡椒少々ふりしばらく置いてから片栗粉をまぶす。
②鍋に、冬瓜、生姜、鷹の爪を入れ、
水200㏄、酒50㏄、醤油小さじ2、砂糖小さじ1、
中華スープの素小さじ1を入れて中火にかける。
(今回中華スープがなかったので、野菜スープの素を使用)
③煮立ったら鶏肉を入れ、アクがでたら取り除く。
落しブタをして鍋のふたもして弱火で30分ほど煮る。
最初冬瓜の量に対してスープの量が少ないので、
少し不安になりましたが、最後はちょうどいい感じになりました。
落としぶたは、クッキングシートを切ってのせたのですが、
浮いてきてしまうので、上から小皿ものせました。
色々他のことをしていたら45分くらいたち、
冬瓜も鶏肉もかなり柔らかくなってしまいました。
中華スープがなかったので、本来の味とは違うかもしれませんが、
生姜の風味がよく効いていて、優しい味わいでした。
アクは全く出ませんでした。
骨付き肉は、骨からも旨味が出るので煮物にお勧めということです。
また冬瓜はクセがなく出し汁をよく吸うので、
たまにはこういう料理もいいなあと思いました。
【ほし太の日向ぼっこ】
秋の味覚『きぬむら』
静岡市清水区草薙にある「きぬむら」さんは、
治作さんと並ぶ、数少ない私の好きなお店です。
昨日はフィットネス講座の友人との食事会。
平日というのに席は満席でまずびっくり。
予約なしで入れなかった方が何人もいました。
一品目は、嶺岡豆腐
不思議な食感と味なので、調べたら、
牛乳を使った胡麻豆腐のような料理でした。
家では作れませんね。
二品目は、松茸と海老しんじょのお吸い物。
ふわりと香る、松茸のいい香りにうっとり。
大きな海老のしんじょも食べごたえありました。
三品目はお造り。
ミナミマグロと、生のバチマグロ、炙りカマスとのこと。
秋らしく菊の花のおひたしが添えられていました。
四品目は、
生麩と里芋、鶏つくねのきのこあんかけ。
里芋は一度素揚げしてあり、
ねっとりとした里芋、くにゅっとした生麩の食感と、
鶏つくねときのこの出汁がでた餡が絡んで何とも言えずいいお味でした。
五品目は、焼き物。
マナガツオの西京味噌漬け焼きと、
春菊のおひたし、むかご松葉、サツマイモの蜜煮、みょうが添え。
大好きな味でウキウキ食べてたら、
誰かが「これカツオじゃないねぇ」と言ってました。
だから「マナガツオ」なんだってば!(笑)
カツオとは全く違う魚です。
六品目は揚げ物。
太刀魚と鱧のフライ、稲穂添え。
どちらもフライで食べるのは初めてです。
鱧の方は間に大葉がはさまれていました。
レモンを絞ってから藻塩をつけて戴きます。
稲穂も素揚げされていて、ところどころ白くはぜていました。
この白いところは食べられます。
七品目、ごはん。
きぬむらさんと言えば、土鍋で炊いたご飯がいつも美味しいので、
この日は途中から、みんなで栗ごはんかなぁと期待していました。
思ったとおり、大粒の栗がごろごろ入った栗ごはんが出てきて、
テンションはマックスに!!
お好みでごま塩をかけて、
麩と若布、なめこの赤だし汁と香の物。
土鍋に残ったご飯はみんなで少しづつおかわりもできました。
八品目、デザート。
紫芋と栗のアイスクリーム。
この中の栗は何と珈琲で煮てあるそうで、
上にかけられていたのも珈琲シロップでした。
紅芋のアイスと言えば、
先日ハーゲンダッツでも期間限定フレーバーで出てましたが、
こちらの方が珈琲風味がきいて美味しかったです。
これだけ手のかかったお料理がでて4320円とは、
本当に価値があると思います。
一同本当に美味しかったので、
12月に予定している同じメンバーとの食事会は、
またきぬむらさんで予約して帰りました。
【ほし太の日向ぼっこ】
エンジェルストランペット
時々見かける大きなラッパのような花が下向きにつくこの木、
何ていう植物なのかずっと気になっていましたが
ようやくわかりました。
茄子科キダチチョウセンアサガオ属の
「ブルクマンシア」という名前らしいのですが、
これだと人気が出ないため、
「エンジェルストランペット」という通称がついたようです。
名前のイメージって大事ですね。
エキゾチックな見た目で、てっきり最近の花かと思ったら、
日本には江戸時代に伝来。
それと、アルカイド系の毒をもっているそうで、
華岡青洲が日本初の麻酔薬の実験に使用したのもこの植物の仲間。
毒にも薬にもなるのです。
「まんだらけ」とか「気狂いなすび」などとも呼ばれるようです。
以前、やっぱりきれいな花を咲かせる夾竹桃も毒がある木と知り、
意外と身近に毒性を持つ植物がはえているんだなぁと驚いたのを思い出しました。
それ以来、干し芋の撮影に植物を使う時には、
毒性がないかを調べるようになりました。
【ほし太の日向ぼっこ】
秋の味覚『日本料理 治作』 さん。
秋は滋味あふれる美味しいものがたくさんあります。
治作さんで、いつものようにおまかせの料理をいただきました。
まず最初は、
焼き銀杏とむかご
きれいな翡翠色の銀杏は、甘みとちょっとした苦味渋みがあります。
むかごは、こんなに小さくても山芋のほっこりとした味わいが楽しめます。
料理の幕開けとして申し分ないです。
いつもはもう少し後に出てくる治作名物『胡麻豆腐』
ねっとりとした食感と胡麻の濃厚な味わいが官能的です。
飯蒸しはなんと、焼き松茸がのっていました。
岩手県産の松茸が今年は豊作と聞きました。
蒸したもち米の上に大きな松茸が贅沢にのせられていました。
スダチをたっぷり絞って、
松茸の繊細な香りと食感がより引き立ちます。
これから産地が岐阜へ移っていくそうです。
お造りは、金目鯛、赤貝、アカイカ、平目、鮪。
赤貝と鮪以外は塩でいただきます。
運転でお酒が飲めないのが残念なくらい美味しいお造り。
松茸の時季定番の土瓶蒸し。
名残の鱧も一緒に楽しみます。
もう何も言えないくらい滋味あふれる味わいに、一同感動。
一年に一度の幸せです。
焼き物は、アマダイ、太刀、クロムツ、牛肉、鴨から選びます。
私は今回は鴨。
ヘルシーに、長ネギをたっぷりのせてマスタードと醤油でいただきます。
牛肉とアマダイも少しづつ味見させてもらいましたが、
どれも本当に美味しいのでいつも迷います。
食事も、栗おこわ、へしこ茶漬け、すっぽん雑炊、素麺から。
秋なので、栗おこわにしましたが、へしことすっぽんにもかなり惹かれました。
栗と一緒にむかごも入って、秋しか食べられない絶品ご飯。
アオサのお味噌汁、しば漬けと一緒にいただきます。
最後デザートは栗蒸し羊羹。
ゼリー寄せとくずきりも選べましたが。
やっぱり秋はこの栗蒸し羊羹で決まりです。
今回も堪能しまくった治作さんでした。
あー幸せ!!ご馳走様でした。
【ほし太の日向ぼっこ】
便利な道具
干し芋の袋に貼ってあるシールは、
すべて手作業で貼っています。
この道具は熟練のシール貼りさんが考えたもの。
箱に袋をクリップで止め、
袋を抑える板に中心と左右の目印を書いて、
一枚づつめくりながら貼っていきます。
そうすると同じ場所に曲がらずにシールを貼ることができます。
最初はしっかりしたお菓子の箱を使っていましたが、
スタッフが素麺の木箱を持ってきてくれて、
それで作ったらピッタリでした。
貼っていくとこんな感じになります。
紙の箱だと使っているうちにだんだんとヘタってきますが、
木箱だと丈夫でいいです。
ただ、袋のサイズに合せて箱を鋸で切らなければならないのが、
ちょっと面倒でした。
まさか会社でDIYをやるとは思わなかったなぁ。
【ほし太の日向ぼっこ】
達磨庵歳時記10月
10月は「秋の夜長」にしようと文章を書き始めましたが、
書いているうちに「読書の秋」っぽいなあと思ったので、
写真もワインを飲みながら読書するというコンセプトにしました。
本文に登場する更級日記の一節は、
高校生の時に田辺聖子さんの「文車日記」という本で知り、
ずっと心に残っていました。
ただそれが何の本だったのか忘れてしまい、
図書館に探しに行って更級日記ということが判明。
作者は、菅原道真の子孫である菅原孝標の娘。
母の異母姉は「蜻蛉日記」の作者藤原道綱の母。
物を書く仕事に従事していた家族らしいので、
千年も読まれ続ける随筆が誕生する土壌がもともとあったのです。
写真の中、
猫のブックスタンドはもともと持っていたお気に入り。
そこに好きな本を適当に置いてみたら、
写真で見ると本が目立ち過ぎたので、
いくつか差し替えて撮りなおしました。
今回も素敵なお皿とワイングラスは、
いつも協力してくれるスタッフの私物。
配達しながら、頑張って秋の草花も探してきてくれました。
猫じゃらしに、小判草、七変化と可愛いアクセントになっています。
ただ七変化の実には毒があるらしく、
干し芋のお皿には一緒にのせられませんでした。
赤ワインのいい香りに撮影しながら酔いそうでした。
撮影後には美味しくいただきましたが、
チーズと熟成干し芋の相性もバッチリでした。
よろしければ 熟成干し芋 達磨庵の本サイトにて、
歳時記のページも合わせてお読みください。
【ほし太の日向ぼっこ】
秋刀魚の和風コンフィ
美容院に置いてあった雑誌に載っていたレシピで、
秋刀魚の和風コンフィを作ってみました。
コンフィとは、フランス南西部が発祥の、
肉を保存させるために考えられた調理法です。
塩をすりこんだお肉を、
ひたひたの油の中で低い温度でじっくりと過熱した料理です。
今回は秋刀魚を使ってしかも和風というのがミソ。
①秋刀魚4匹は頭としっぽ、内臓を除き水気をよく拭いて、
醤油、酒各大さじ1、塩小さじ1/2をからめて30分ほどおく。
②長ネギ、ごぼう各1本づつは、4~5cmに切る。
しめじ1パックは小房に分ける。
ショウガ3かけは薄切りにする。
③フライパンに長ネギ、ごぼう、しょうがを入れて塩小さじ1/4をふりかける。
④秋刀魚の汁気を拭き取ってから入れ、
赤とうがらし3本、粒胡椒(黒)20粒加え、
菜種油をひたひたに注ぎ中火にかける。
⑤油が温まってきたら、ごく弱火にして泡がふつふつと出る状態で、
30分ほど煮る
骨ごと食べられるということでしたが、
いささか気になるので私は出しました。
旦那様は食べていました。
シンプルな味付けなので、
日本酒にもワインにもあったようです。
下ごしらえさえしてしまえばあとは簡単なので、
人が集まった時の料理の一品としていいと思いました。
今度はお肉でやってみたいです。
【ほし太の日向ぼっこ】