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漆塗りの刷毛

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7月1日の日経新聞文化面に『漆刷毛一筋、和文化に艶』という記事が載り、
思わず目が釘付けになりました。
昨年から始めたばかりの漆塗りで、
私が初めて購入した刷毛を作って下さった“泉 清吉”さんの記事だったからです。

その時「先輩から漆刷毛を作っている人は日本に二人しかいない」
と聞いて大変貴重なものなんだと思ったものです。
女性の髪の毛でできていることも初めて知りました。

今回記事を読んで、
漆刷毛に適した髪は、30~40代の少しくたびれたぱさぱさの髪がよく、
中でも日に焼けて自然に脱色し、
少し赤茶けた髪が最もすべりがよい「赤毛」と称した最高級品になるのだと知りました。
よく海藻類を食べている人の髪も腰が強くてよいそうで、
理想は“海辺に住んで日焼けした海女さんの髪”というのも面白いです。

もう一つの材料はひのきで、髪の毛もひのきも何年も寝かせて手間をかけて作ります。

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これが私が購入した漆刷毛、一寸二分と二分のもの。
漆刷毛は先端から終わりまで鉛筆の芯のように髪の毛が詰まっているので、
使っていて傷んだら、ヒノキの部分を切り新しい芯を出してまた使えるそうで、
何十年も(おそらく私なら一生)使えるものなんだそう。

但し、使った後は必ずヘラで漆を丁寧に突き出し、
固化を防ぐため更に油を使って念入りに突き出します。

そして最後にたっぷりの油を含ませてラップできっちりと包みます。
こうしないと刷毛が漆で固まって二度と使えなくなってしまいます。

次回使うときは、含ませた油をまた丁寧にヘラで突き出し、
少量の生漆を用いさらに油を突き出してから使います。
(油を含んだ漆は乾きにくいので突き出した漆は使いません)

記事を読むと、本当に大変な作業の繰り返しで作られる漆刷毛なので
大切に使いたいとまた新たな気持ちになりました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2013年07月03日 14:08