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その本はまだルリユールされていない 坂本葵 著 平凡社

ルリユールとは、
フランス語で「製本」を意味する言葉で、
手作業で製本を行う職人のこと又はその工程を指します。
数年前「ルリユールおじさん」という絵本で
初めてその言葉を知りました。

司法書士を目指して勉強を続けていたまふみは、
親の期待にそむき司法書士試験を受けることをやめてしまいます。
春から実家のある故郷の小学校で学校司書として働きはじめますが、
親にはなかなかそのことを話すことが出来ません。
実家に戻ることもできず探した下宿先「リーブル荘」の大家さん、
綺堂瀧子親方と、その孫の由良子は
それぞれ素晴らしい技術を持った製本家でした。
まふみが小学校の時から知っていた釣り堀「南魚庵」が隣にあり、
その庵主さんや、瀧子親方、由良子、小学校の生徒たちとの、
様々なかかわりの中で、
製本の世界観がとても素晴らしく本好きにはたまらない物語でした。

ルリユールには、綴じられた本をバラバラにして製本しなおす、
という意味もあり、
それぞれの人生もまた何度でも製本しなおすことができるという
あたたかいメッセージが伝わってきました。
本の結婚式のエピソードがとても素敵でした。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2026年01月14日 11:11