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フィンランド語は猫の言葉 稲垣美晴 著 猫の言葉社

「フィンランド語は猫の言葉」は、
NHKラジオすっぴんの金曜バーソナリティである高橋源一郎さんが勧めた本です。
おそらく『源ちゃんの現代国語』と言うコーナーだと思いますが、
この本をお勧めした回は聞いていませんでした。
ではなぜ知ったかと言うと、すっぴんには毎日リスナーからのお手紙が届きます。
一人のリスナーさんから寄せられたメッセージが、
この本をお母様にプレゼントしたのだという内容でした。
それを聞いてからこの本のことが頭を離れなくなり、
ようやく読むことができました。

この本は1970年代に著者の稲垣美晴さんが、
フィンランドに留学した時の事を書いたエッセイ本です。
帰国後出版されたのは1981年。
今から40年も前の出来事とは思えないほど、
文章は瑞々しくユーモアにあふれています。
ジャンルは違うけど、『鳥類学者だからって鳥が好きだと思うなよ』の、
川上和人さんの文章を思い出しました。
本当に知性のある方は読みやすい文章をかけるのだと思います。

当時はまだ北欧は未知の国だったでしょう。
右も左もわからないところから、
真摯に勉強を続け、無事試験にも良い成績で合格し、
多くの友人、知人を作り、有意義な留学生活を過ごされたことがとてもよく伝わってきます。
この本を読んで、私も学生時代もっとちゃんと勉強しておかなかったことを少し悔やみました。

ちなみに、表紙の猫の絵はフィンランドの絵本作家マウリ・クンナスさんの絵。
娘が小さい時、サンタクロースの絵本をよく一緒に読んだことを懐かしく思い出しました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2019年03月07日 13:12