
国立新美術館で開催されている「ゴッホ展」に行ってきました。
今年は没後120年というメモリアルイヤーなのです。
この展覧会のテーマ、「こうしてわたしはゴッホになった」
というタイトルが始めはあまり好きではなかったのですが、
じっくりと最初から観ていくと、
確かに、ゴッホがゴッホになっていくその過程を追体験していく感覚になりました。
いままであまり見た事のない、
アムステルダム時代の素描や習作、
遠近法を表現するために使われたフレームのレプリカ、
ゴッホ自信が集めた日本の浮世絵や、
尊敬する芸術家たちの作品を模写したものとその実物が並べて展示してあり
とても興味深かったです。
ゴッホ自身が額装し額にも彩色してある黄色が印象的な静物画、
「マルメロ、レモン、梨、葡萄」。
色の退行が認められるとはいえまだまだ鮮やかな青が印象的な「アイリス」
表現しないことでよりその存在を強調した「ゴーギャンの椅子」
実物大に再現した部屋とともに鑑賞できる「アルルの寝室」
ゴッホらしい点描と輝く色彩の光りの中で私たちに何かを語りかけるような
「灰色のフェルト帽の自画像」
ゴッホは妹に送った手紙で、
「100年後の人にもまるで生きているかのごとく見える肖像画を描きたい」
といっていたその言葉どおりに
120年後の私たちの心をふるわせ、感動を与えてくれます。
【ほし太の日向ぼっこ】