2016年05月
『地下鉄のザジ 』ルイ・マル 監督
カンヌ映画祭真っ最中ですが、
一足先にカンヌと姉妹都市である静岡市で、
ゴールデンウィーク中に行われた、
シズオカ×カンヌウィーク 2016の企画で、
静岡市美術館で上演された「地下鉄のザジ」を鑑賞しました。
1960年にフランスで制作された、
ヌーヴェル・ヴァーグを代表するルイ・マル監督のドタバタ喜劇。
ということで楽しみにしていました。
主演のザジ役、カトリーヌ・ドモンジョは、
映画出演はこの一作だけということでまさにはまり役でした。
10歳のザジが、母親とともに生まれて初めてパリにやってきました。
母親は恋人とのデートのため、ザジはおじさんに預けられます。
パリに憧れていたザジの夢は地下鉄に乗ることでした。
けれどもその地下鉄がストのため動いていないことから、
一人で町へ出かけたザジが大人を巻き込んで大騒動を引き起こします。
最後は地下鉄に乗ることができたものの…。
パリの街中の名所をスピード感あふれる演出で、
次々に訪れるザジ。
ハチャメチャな展開で、生意気なザジに振り回される大人たち。
ストーリーもあって無いような感じで、
93分という短い映画ながら、
観終わった後はかなりの疲労感がありました。
社会に対する風刺も含まれていて、
子どもの映画と侮ると完全において行かれそうな内容でした。
【ほし太の日向ぼっこ】
元気になってきました。
毎日3~4回に分けて鼻からチューブでご飯とお水を、
点滴でも水分を補ってあげたら、
みるみる元気になってきました。
ご飯の量も、今日からは倍になりました。
会社に連れてきているので、
手の空いたスタッフに交代で可愛がられ、
すっかりアイドル猫になりました。
家で一日寝ているよりもよっぽど刺激があっていい環境です。
本人もちょっとその気になってきているようです。
【猫とお昼寝】
月下美人?
十年位前に鉢植えを頂いて、
父親が株分けをし増やした月下美人。
確か頂いたばかりの頃は、
夜になると蕾が開きはじめ、辺りにいい香りが漂います。
そして朝になると萎んでいました。
最近は明るい昼間から咲いていて、香りもそれほどしないので、
何でかな?と思っていたら、
夜に咲くのは「月下美人」
昼間咲くのは「孔雀サボテン」というらしいです。
いつの間にか、我が家の月下美人は孔雀サボテンになったみたい。
そういうことってあるのでしょうか?不思議です。
【ほし太の日向ぼっこ】
猫の介護 その後
だんだんと抗生剤が効かなくなってきているのか、
先週から食欲が全くなくなってしまったユカちゃん。
どんどん痩せてしまい、
四月の始めに2.9㎏位あった体重が、
今日は2.3㎏まで落ちてしまいました。
このままだと命の危険も迫ってくるので、
今日から鼻に管をつけて、
ご飯を直接流し込むことになりました。
水分も一緒に入れたいところですが、
急に沢山入れると戻してしまう恐れがあり、
水分は週二回だった点滴を、毎日にして補うことになりました。
食事も一日3~4回に分けて入れるため、
これからしばらくは一緒に会社に連れてくることにしました。
ユカちゃんはもともと動き回るタイプでもなかったので、
箱の中で一日大人しくしていました。
会社なら点滴のチューブを絞ってもらえるので助かります。
【猫とお昼寝】
飫肥せんべい
アニメのおそ松さん好きの娘が、
お取り寄せしたという宮崎県日南市の銘菓「飫肥せんべい」。
「おそ松市 in MIYAZAKI」というイベントで、
特別にコラボした期間限定の商品とのこと。
優しい甘さの、最中の皮のような軽いお煎餅。
もともとは最中のような色らしいですが、
コラボなのでおそ松さんカラーの緑色になっています。
それにしても袋から出してびっくり!
まさに形はおそ松さんの松そのもの。
このコラボ、おそ松さん側からなのか、
飫肥せんべい側からなのかどっちなのかなぁ。
よくこんなにピッタリの商品を見つけたものです。
【ほし太の日向ぼっこ】
猫の介護
4匹いた我が家の猫たち。
16 才の最年長のケミコとその娘ハトとシロが、
昨年立て続けにこの世を去り、
残るはケミコの娘ユカちゃん1匹。
そのユカちゃんも高齢のため腎臓病が悪化して、
ついには家での点滴治療が必要となってしまいました。
病院で5回ほど先生と一緒に点滴の練習をし、
ようやく家でもできるくらいになりました。
点滴の用具は人間用のもの。
まず最初の難関は、長い針を刺すことでしたが、
先生が背中に針を刺す部分だけ毛刈りをして下さり、
場所の特定がしやすくなったのと、
半分まで針を刺したら点滴の管を緩めて液を出し、
皮膚が少し盛り上がってきたところで奥まで刺す。
というやり方で何とかクリア。
一人ではなかなか難しいので、私が針を刺して管を持つ、
旦那様が点滴液を絞って液を送り込むという、
二人がかりでやらなくてはなりません。
最初は緊張しましたが、今ではかなり慣れました。
ただこの点滴でも、腎臓の機能が回復するわけではなく、
これ以上悪化しないように、
緩やかな悪化というのが治療の目的とのこと。
それでも最近のユカの様子を見ていると、
やはりそろそろお別れの時期が近付いているように感じます。
あまり痛い思いも、苦しい思いもさせたくはないですが、
クスリによる延命治療もどうなのかなぁと考えてしまいます。
【猫とお昼寝】
干し芋料理
達磨庵のホームページで紹介するための、
熟成干し芋を使ったお料理のレシピ作成を、
今年も青木敦子さんにお願いし、その撮影に行ってきました。
春、夏、秋、冬と、それぞれの季節に合わせて、
イタリア料理に熟成干し芋を組み合わせ、
見事なレシピを考案して下さいました。
お料理の撮影は大変でしたが、
終了後には、試食会がありとっても美味しく戴きました。
干し芋がオリーブオイルや煮込み料理によく合うことに、
今更ながら驚きました。
レシピは、達磨庵のホームページにて、
順次ご紹介していきますのでお楽しみに。
【ほし太の日向ぼっこ】
苦情学 関根眞一 著 恒文社
販売の仕事をしていると、
大なり小なりお客様からの苦情が発生することがあります。
弊社は幸いにもお客様に恵まれ、
属に言うクレーマーといった、
タチの悪い苦情というものがほとんどありませんでした。
ところが今回、弊社の手違いにより、
お客様にご迷惑をおかけすることとなり、
その対応についてコンサルの方にご相談したところ、
この本を紹介され、
さっそく取り寄せて読むことにしました。
著者の関根眞一さんは、大手デパートに34年間在籍し、
そのうち8年は「お客様相談室」を担当。
処理した苦情・クレームは1300件にも上るという、
まさに苦情対応のプロ中のプロ。
本当に頭の下がる思いで読みました。
苦情の実例は、百花繚乱ですが、
種類としては、
「人」「物(商品)」「環境」「事故」「情報」が絡んだものと分類されます。
一番には、苦情の原因を作り出さないことが大切ですが、
苦情が起きてしまった場合は、
まず初期対応が最も重要です。
そして、お客様が本当に望んでいることを素早く察知し、
スピーディに解決につなげることが大切と感じました。
苦情、苦言を呈して下さるお客様は、
ある意味その企業にとって大切なご意見番。
そのクレームを解決したのちには、
重要な顧客となって下さる例も沢山あるようでした。
そして苦情が起きてしまったら、
速やかに内容の詳細を把握し、
原因を確定、再発防止の策を作り、それをシステム化、
さらに定期的な検証まで行い、
そこで初めて問題の解決となることを学びました。
また時には毅然とした態度を持ち、
金銭による解決はしないこと。
お客様からのお申し出は必ずメモをとる。
事実の確認をする。
対応策を考える。
謝罪と事実ははっきり伝える。
常にお客様の立場に立って対応を考える。
などなど大変参考になりました。
そして、善良なお客様をクレーマーに育てないことも重要と感じました。
スタッフ全員に読んでもらいたい本です。
【ほし太の日向ぼっこ】
ふじの国⇔せかい演劇祭 「少女と悪魔と風車小屋」
ふじの国⇔せかい演劇祭のフィナーレは、
フランスの著名な演出家であり、劇作家、俳優の オリビエ・ピィ氏の、
グリム童話「少女と悪魔と風車小屋」を観劇しました。
開演前には、プレトークの代わりに、SPACの俳優さんたちが、
少女と悪魔と風車小屋のあらすじを演じてみせてくれました。
上演がフランス語ということで、
物語が分かっていた方が理解しやすいという配慮です。
数年前の、宮城さん演出SPAC版「少女と悪魔と風車小屋」は、
折り紙を思わせる真っ白い衣装が印象的で、
グリム童話という子供向けとばかり思っていたストーリを、
見事に大人の童話として私たちにみせてくれ、
深い感動を覚えたことを今でも忘れません。
王様の最後のセリフはずっと心に残っています。
今回オリジナルの脚本家オリビエ・ピイ氏が、
どのような演出をされるのかとても楽しみでした。
野外劇場有度で披露されたのは、
SPAC版とは対照的な、
スピーディでコミカル、
ちょっとチープな小道具や楽器が
まるで大道芸人かサーカス小屋を思わせるものでした。
黄金の馬車の劇中劇のようでした。
演劇の始まりのころはこんな風に、
街頭や、村の広場で演じられていたんだろうなぁ。
とても楽しい演劇でした。
【ほし太の日向ぼっこ】
ふじの国⇔せかい演劇祭 『火傷するほど独り』
レバノン・ベイルート生まれでカナダ在住のワジディ・ムアワット氏
演出・出演の一人芝居「火傷するほど独り」を観劇しました。
原題は「Seuls」で、一人、単独者という意味のseul
の男性複数形になっているのだそうですが、
邦題はSPAC総監督の宮城さんの命名ということでした。
(観劇後にその邦題の意味がしっくりきました)
この演劇はカナダの著名な演出家であり俳優のロベール・ルパージュ氏による、
『月の向こう側』という演劇にささげるオマージュとなっているようで、
モチーフや関係性にも共通点があるらしいのですが、
もちろん『月の向こう側』を知らない私でも充分に堪能できました。
主人公のハルワンは35歳。
引っ越したばかりの殺風景な部屋のベッドの上で、
ロベール・ルパージュについての博士論文を書いています。
結論がなかなか書けずに行き詰っているところへ
指導教授から論文の提出を早めるよう連絡が入り、
仕上げる約束をするハルワン。
実家の父親とも電話で話をするうちにケンカ別れしてしまいます。
ルパージュにインタビューするためにロシア行の準備をし、
照明写真を撮影している時に、父親が倒れたとの連絡があり…。
と、こここまでは通常の演劇の一人芝居ですが、
後半が劇的な展開となります。
ボロックのアートシーンを見ているような錯覚にも陥りました。
物語の結末は衝撃的なものでしたが、
そこで象徴的に使われるのが、
レンブラントの傑作絵画「放蕩息子の帰還」でした。
120分間のエキサイティングな体験は、
(あえて体験と言わせてください)この先の人生でも、
そうないだろうと思いました。
貴重な観劇の機会を得ることができて、
やっぱり、ふじの国⇔世界演劇祭はいいなぁと改めて感じました。
【ほし太の日向ぼっこ】