2019年06月
SPAC『イナバとナバホの白兎』 演出:宮城聡
2016年、フランスの国立ケ・ブランリー美術館から委嘱され、
開館10周年を記念して作られた作品「イナバとナバホの白兎」が、
今年再びフランスで、6月19日~23日まで上演されることになり、
それに先駆けて、3年ぶりに静岡芸術劇場でも上演されました。
劇場は3階席まで埋まり、多くの観客が訪れていました。
2016年は駿府公園での野外上演でしたが、
その時とは演出も舞台装置も新たになり、
さらに洗練された印象を受けました。
1部は、日本の古事記に出てくるイナバの白兎を、
2部は、北米のナバホ族の神話を、
3部は、その元となるまだ見ぬ神話をSPAが創作して上演。
という形で、20世紀の思想家・文化人類学者である
クロード・レヴィ=ストロースの仮説に対する
宮城さんとSPACからの答えとなっています。
相変わらずSPACの俳優さんの動きは素晴らしいし、
お得意の、スピーカーとムーバーとに分かれた演出も、
今回は女性パートと男性パートがあるのも新鮮です。
衣装も舞台装置も、またたくさん出てくる仮面の造詣も面白く、
何よりも、臨場感溢れる俳優さんたちによる生演奏が場を盛り立ててと、
SPACの魅力が全て詰まった演目だと再確認しました。
公演後に行われた、文化人類学者青木保さんと宮城さん、
文芸部の横山さんによるアフタートークも、
時間が足りなくなるほどで、
興味深くて面白く、とても楽しかったです。
フランスでも大喝采を浴びること間違いないでしょう。
【ほし太の日向ぼっこ】
自然農の田んぼ 2019 共同田んぼの田植え
6月8日、先週に続いて今度は共同の田んぼの田植えに行って来ました。
前日に梅雨入りしたという気象庁の発表がありましたが、
朝から快晴で気温もぐんぐんと上がりました。
田んぼに着いた時、川から水をくみ上げるポンプが止まっていて、
田んぼの中がカラカラに乾いていました。
聞けば「昨日の雨で水が濁っているのでポンプを動かせない」
「ポンプが大変なことになっていて修理が必要」とのこと、
仲間の二人がポンプの修理に行ってくれました。
しばらくしたら水が復旧し、田んぼにも水が入ってきました。
今回は応急処置でポンプを動かしたとのこと。
よかったです。
植えたばかりの苗だったので、このまま水が入らなければ、
枯れてしまうかもしれないと思うくらい、
日射しも強く気温も高くて心配でした。
共同の田植えに参加したのはこの日は二人だけでした。
草を刈らずに、丸太を転がして草を倒しただけなので、
まずは草をかき分け、苗を植える周りの草は鎌で切り、
10センチ四方くらいの土を掘って柔らかくします。
最初はまず、この苗を植える穴だけを掘り続けました。
午前10時半から、お昼の30分くらいの休憩を挟んで14時過ぎまで、
まるで修行のように穴を掘りました。
一列29個の穴を8列やったところで、
「今日はここまで稲を植えて終了しましょう」となりました。
そこから苗とりをして、ようやく田植えとなりました。
一度穴を開けているとはいえ、
苗を植えるためにはもう少し深く掘る必要があります。
穴掘りを始めてから約4時間、掘った穴に苗を植え終わりました。
共同の田んぼの半分弱です。
共同の田植えのあと、
同じように田植えが終わった仲間の、余った苗をもらい、
自分たちの田んぼで、苗が足りなくて植えられなかった場所や、
小さすぎて苗が消えてしまった場所に植え継ぎしました。
次は2週間後に草取りの予定です。
しばらくは田んぼ仕事が続きます。
【きらくな寝床】
久しぶりの梅干し
ここ何年も、姉が漬けた美味しい梅干しをもらっていたので、
自分で梅干しは作っていませんでした。
先日配達のスタッフが、
無人販売ですごくいい青梅が売っていたと買ってきてくれました。
重さを量ると800gもありました。
それで300円は破格です。
本当にいい梅だったので、梅ジュースを作ろうか、
梅の酵素を作ろうか、はたまた梅酒にしようかと、
あれこれ迷っているうちに忙しくなってしまい、
そのまま一週間近く放置してしまいました。
だんだんと青梅が熟してきていい匂いがするようになり、
そしてついには黄色くなってしまいました。
もうこうなったら梅ジュースにするのは無理なので、
久しぶりに梅干しを漬けることにしました。
サッと洗ってキッチンペーパーで拭き、
ヘタを串で取り除いたら、
重さの2割の塩(160g)をふりかけて重石をするところですが、
今回は量が少ないので一夜漬けの容器で圧をかけてみました。
はたしてこの梅干し、うまく梅酢が上がってくるでしょうか?
これからしばらくドキドキしながら見守ります。
【ほし太の日向ぼっこ】
映画『長いお別れ』 中野量太 監督
中野京子さんの原作を映画化した本作は、
認知症になってしまった父親と妻、
二人の娘とその家族との7年間を描いています。
中島さんは、アルツハイマーの父親との経験を元に
この小説を書いたと言うことで、
実際に認知症現在進行中の義母と重なる場面が多く、
また最後の方は、
二年前に看取った父親とのことがフラッシュバックしてきて、
かなり身につまされました。
タイトルの意味は劇中に出て来ました。
認知症はゆっくりと進行していき、いずれ死にいたること。
少しずつ記憶をなくし遠ざかっていく時間が、
まさに長いお別れの時間となり、
アメリカでは、認知症のことを別名としてこう呼ぶのだそう。
とはいえ、悲しく辛い介護を描いているというわけではなく、
むしろ遠ざかっていく父親を中心に、
家族(特に娘二人)が成長していく物語でした。
何といっても山崎努さんの演技力は圧巻でした。
松原智恵子さん扮する妻も、
明るくけなげに夫を支えながらも、
時々天然?といった可愛らしさがあり、
この物語が暗くならない要因となっていました。
蒼井優さん扮する次女のふみも、
中々うまくいかない実生活を父親に吐露するシーンでは、
自然体で、なんともいえない表情にとても共感しました。
私が父を看取ったあとに感じたことは、
親は、自分の死というものを通じて、
最後まで命をかけて自分の子供に何かを教えていくんだなぁということでした。
この映画も、父親は自分の大切な家族に、
長い時間をかけてゆっくりと、
大切なものを教えていったんだと感じました。
最後は希望の光が感じられる、
とても丁寧に、愛を持って作られた素敵な映画だと思います。
【ほし太の日向ぼっこ】
あり合わせちらし寿司
出張に出掛ける旦那様のお弁当を作りながら、
会社用のお弁当を同時進行で作っていたので、
今日は簡単な豚丼にしよう!
と思い、野菜をたくさん刻んでおいていざ豚肉を焼こうと思ったら、
買っておいたつもりのお肉がない!
そうでした会社の冷蔵庫に入れたままでした。
他にめぼしい材料はないし、もう時間もあまりない!
困った末に考えついたのは、
ちょうど味噌汁用に油抜きしておいた油揚げを使い、
ちらし寿司を作ることでした。
大事にとっておいた茹でタケノコと人参と油揚げを一緒に甘辛く煮て、
大急ぎで炒り玉子を作り、
胡瓜を刻んで塩もみし、寿司酢を作って会社へ…。
ご飯を炊いて、酢飯をつくり、具と混ぜて、
炒り玉子、きゅうり、プチトマト、おぼろ、紅ショウガ、
お土産の梅ごぼうをのせて完成!!
急いで作ったわりは美味しくできました。
よかったよかった。
【ほし太の日向ぼっこ】
新じゃがメニュー
新じゃがの季節に作りたくなるメニューが二つあります。
一つは、新じゃがと新玉ねぎとえんどう豆の塩煮。
菜種油で炒めてから少しのお水で煮て、
味付けは塩のみというシンプルな煮物。
それぞれの甘さが引き立って美味しいのですが、
えんどう豆が採れる時季限定なので、ほぼ4月だけのメニューです。
もう一つは皮付きの新じゃがの煮っころがし。
新じゃがはよく洗って皮付きのまま菜種油で炒めるかサッと揚げてから、
少しのお水と砂糖、醤油で煮るだけ。
こちらはいつもの肉じゃがより濃い目の味付けにすると美味しいです。
小さい芋が手に入ったときによくやります。
昨日スーパーで小芋を買ったので、さっそく今日のお弁当に作りました。
他のおかずは、ズッキーニの肉味噌焼き。
ズッキーニの真ん中をスプーンでくりぬいて、
挽肉(今日は鶏ひき)と、玉ねぎ、人参、ズッキーニの中身をみじん切りにして、
油で炒めてから味噌で味付けしたものをつめて、
上にチーズをのせてからオーブンで焼いたもの。
このメニュー、実は昨日のネットニュースに上がっていて参考にしました。
それと、この前ビビンパをやった時のキムチの余りがあったので、
レタス入りの豚キムチを作り、
葉っぱ物は、レタス、きゅうり、りんご、トマトのサラダでした。
みんな茶色っぽい色に偏ってしまい、見た目イマイチでした。
でも茶色のおかずは美味しいんだよね。
【ほし太の日向ぼっこ】
フレンチトースト
生活クラブの牛乳がたくさん余っていたので、
この前まではホットケーキを作っていました。
でもいい加減ホットケーキも作り飽きたので、
今日はフレンチトーストにしてみました。
牛乳に玉子とお砂糖を混ぜててフランスパンを漬け込んでおき、
フライパンにバターを熱し、
漬け汁をたっぷり吸い込んだパンをのせて両面こんがりと焼きました。
焼きたては、手作りの苺ジャムをのせていただき、
残ったフレンチトーストにはメイプルシロップをかけてタッパーに入れ、
会社に持ってきました。
そのまま冷蔵庫で冷やしておいて、
夕方小腹が空いたところで姪たちと一緒に食べたら、
冷たいフレンチトーストも中々好評でした。
ホットケーキとフレンチトースト、
どちらも美味しいけど、
手軽さから考えるとフレンチトーストに軍配が上がります。
【ほし太の日向ぼっこ】
自然農の田んぼ 2019 『共同作業と田植え』
6月2日、共同作業の草取りと、
自分たちの田んぼの田植えに行ってきました。
一足先に田植えが終わった隣の慣行栽培の田んぼには、
鴨や鷺やカラスが来ていました。
のどかないい風景です。
共同作業は、田んぼの周りを囲っている柵周辺の草取り。
猪や鹿対策にこの春、電気の柵からこの柵に変えました。
電柵よりも手入れは楽ですが、それでも草がぼうぼうになっては困ります。
また巻きつくところができたためか、つる草が増えた気がします。
次に共同の苗床の草取り。
ここには赤米と黒米の苗が植わっています。
モグラに2回入られてしまったそうで、
真ん中のところは苗がなくなっていましたが育ちはいいです。
人数がいるので草取りもすぐに終わりました。
共同作業が終わり、お昼までまだ時間があったので、
そのまま自分たちの田植えに突入。
先週刈っておいた草がちょうどいい具合に枯れていました。
まずは苗とり。
先に苗の根を痛めないように土を湿らせます。
先週苗床の草取りもしたので、草は殆どはえていません。
一週間で苗もぐんと伸び、おかげで苗とりはかなり楽でした。
1/3ほど苗を採ったら田んぼに植えていきます。
今年は苗の本数が少ないので、株間も条間も45cmにしました。
昨年は30cm×30cmだったのでかなり広々していますが、
仲間に聞くと45cm間隔はけっこうやっていたそうです。
草をどけて苗を植える場所を鎌で掘り、苗を置いてから、
土をやさしくかぶせて回りを抑えてから周囲に草をかぶせます。
一列に15本から16本植えていき、
心配だった苗の本数は、
少し足りないくらいでなんとか田んぼ全体に植え終わりました。
最後は苗床も平らにならし、
周囲の溝も掘りなおし水を引き入れると、
しばらくして田んぼ全体に水が回りました。
田植えは自然農の米作りの中で、一番大変な作業です。
腕と肩と腰は悲鳴をあげていますが、
何とか無事に終わり、ほっとしました。
【きらくな寝床】
ギュスターブ・モロー展
6月23日(日)まで汐留のパナソニック美術館で開催中の、
ギュスターブ・モロー展に、
先日の出張の折に行って来ました。
ここは初めてでしたが、それほど混雑もなく、
すんなりと入場できた上に、
作品点数はそれほど多くはないけれど、
好きな作品の目の前でゆっくりと鑑賞できてとてもよかったです。
ギュスターブ・モローは象徴主義の代表的な画家です。
象徴主義というのは、
19世紀後半にフランスやベルギー、ロシアで起きた芸術運動で、
文学では、ボードレール、マラルメ、ランボーなどが代表的な作家とされ、
概念や、意味、価値などを、それを連想させる具体的事物や、
感覚的形態によって間接的に表現する作風を指すらしいです。
また絵画の世界ではロマン主義や印象派において、
ゴシック的な要素が見られる作品を指し、
後期印象派の一つの流れとされているそうです。
本展は、サロメと宿命の女たちーというサブタイトルどおり、
サロメを中心に、
神話や聖書に登場する男性を破滅に導くファム・ファタル(宿命の女)
を描いた作品が多く展示されていました。
中でも『出現』や『一角獣』など、私でも見知っていた有名な作品が、
ほとんど目の前で独り占めに鑑賞できて大満足でした。
それにしても、悪名高いファム・ファタルを描きながら、
実生活では、それと正反対の大人しい従順な女性を愛したというところが、
なんとも複雑な人間性を表していて面白かったし、
モローが、自宅をそのままギュスターブ・モロー美術館として改装し、
国に寄託したという、内部の写真も多く展示され、
美しく機能的なこの個人美術館をいつか訪れてみたいと強く思いました。
【ほし太の日向ぼっこ】
歳時記の写真
毎月更新している熟成干し芋達磨庵の歳時記のページ。
普段は文章を書いてから写真撮影をすることが多いのですが、
今月は珍しく先に写真を撮りました。
というのも配達のスタッフが、
紅花とホタルブクロの花を貰ってきてくれたからです。
歳時記の写真で苦労するのは、
きれいに咲いた季節の野花が、
ちょうどタイミングよく手に入るかどうかなので、
この機会に先に写真を撮ってしまおうと今朝大急ぎで撮影してみました。
草花だけじゃ寂しいので、
この前作った夏みかんのピールと、
これも戴いたミントの葉っぱで作ったハーブウォーターを置いてみました。
お花屋さんで買ってきたお花ではないので、
とても生命力を感じて、
けっこう気に入った写真が撮れました。
来週頑張って文章を書きます。
【ほし太の日向ぼっこ】