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向田邦子 おしゃれの流儀 向田和子 かごしま近代文学館 編

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生活クラブの月一回の機関紙、
『本の花束』で紹介されたので興味が沸きました。

向田邦子さんといえば、
若くして飛行機事故で亡くなった人気作家、脚本家の方。
というイメージしかなかったのですが、
向田さんが愛用した洋服の数々を拝見すると、
今でも古びない素敵な服ばかりで、
流行に左右されない本物を見る目があった方なのだと感じました。

出版社にお勤めの頃、
三か月分のお給料を、アメリカ製の水着一枚に替えたというエピソードや、
子どもの頃、両親からデパートで一枚だけ気に入った服を選びなさいと言われ、
ちょっと見にいいと思って選んだ黄色い服が、
子供心に失敗だったことに気づき、
その年は我慢して着つづけたものの、
その後の服選びにかなり慎重になったというエッセイなど、
とても興味深く読みました。

「傘一本でも、一年かけて探す。嫌なものは嫌」
という徹底ぶりに、本当にお洒落な人なんだと思いました。

執筆の時に着る「勝負服」、焼肉を食べる時に着る「ヤキニクフク」
猫と遊ぶための「面会服」、猫をみとるための「病気服」など、
理由を読めば納得の、
向田さん流のお洒落がよくわかりました。

私もまるっきり真似することはできないけれど、
安物買いはもうやめて、少しは向田さんを見習ってみようと思います。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2015年09月28日 17:27