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メアリー・エインズワース浮世絵コレクション 静岡市美術館

6月8日から7月28日まで静岡市美術館で開催中の、
メアリー・エインズワース浮世絵コレクション~初期浮世絵から北斎・広重まで~
を鑑賞してきました。

毎回楽しみな葵タワーのエレベーターの美術展仕様は、
私の好きな歌川広重の名所江戸百景、
『浅草田圃酉の町詣(あさくさたんぼとりのまちもうで)』でした。
猫が可愛いくて、鑑賞前から気分が上がります。

先行して行ってきた旦那様と娘からは、
「かなり沢山の作品数で、その全てに説明があるので時間がかかるよ」
と聞いていたので覚悟して行ってきました。

本展覧会は、
アメリカ人女性メアリー・エインズワース氏が明治39年の来日を期に収集を始め、
約25年にわたり収集した1500点以上の浮世絵の中から200点を選りすぐり、
日本で初めて紹介する里帰り展です。

世界で一点しか確認されていない貴重な浮世絵も何点かありましたし、
今まであまり見る機会のなかった初期の浮世絵の墨摺絵や漆絵から始まり、
次第に色彩豊かになっていく紅摺絵から錦絵の時代へ移りゆく過程、
そして錦絵の黄金期、人物画から風景画への変遷と、
エインズワース氏が最も愛した広重のコレクションと、
大変に見応えがありました。

特に興味深かったのが、初摺、後摺、変わり図と、
同じ作品でも途中で版を省略してしまったり、
図を変えてしまった作品を並べて鑑賞できたことです。

広重の『名所江戸百景 両国花火』では、
花火が開いた瞬間と消える直前を摺り方の違いで表現されていて面白かったです。

エインズワースさんが日本の浮世絵を気に入って収集してくれたおかげで、
今この時代に、これほどの作品数を鑑賞することができるのは、
本当に幸せなことだなあと感じました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2019年07月16日 18:53