新着記事

カテゴリー

アーカイブ

ほしいも 色の変化

ほしいも統計

日本各地のほしいも

よくあるご質問

ほしいもブログ

ほしいも農家の皆さん





ほしいもブログ

シネマ歌舞伎 『廓文章 吉田屋』

今月のシネマ歌舞伎『廓文章 吉田屋』を鑑賞しました。
片岡仁左衛門さんと坂東玉三郎さん、
大スター同士の競演を楽しみにしていました。

始まる前、仁左衛門さんがこれまでの俳優人生を語る映像があり、
松嶋屋の芸である本作への思い、昔の写真なども見られ、
玉三郎さんのインタビューもあり、
長きにわたるお二人の競演のお話をとても感慨深く感じました。

新年の準備に沸き立つ吉田屋前。
みすぼらしい恰好の編み笠姿の若者がやってきて、
主人に会いたいと言いますが店の者たちは相手にしません。
主人が来てその若者の顔を覗き込むと、大店藤屋の若旦那伊三郎でした。
伊三郎は放蕩の末に勘当され今では落ちぶれていますが、
扇屋の夕霧太夫と深い仲。
その夕霧が、伊三郎を心配するあまり病に臥せってしまった、
という噂を聞きつけやってきたのです。

主人夫婦は伊三郎を座敷に上げていたわるものの、
肝心の夕霧の話は出てきません。
やっとのことで今夜吉田屋のお座敷に来ていると聞き出し、
矢も楯もたまらず奥までかけだして行く伊三郎。
夕霧が他の客の座敷に出ていると知り、拗ねて悪態をつき始めます。
病鉢巻姿の夕霧がやってきますが、
相変わらずの駄々っ子ぶりに夕霧も困り顔。

ようやく仲直りした二人のもとへ勘当が解けたという知らせが来て、
喜びに沸き立つ座敷に千両箱が積み上がり、お二人の美しいポーズで終了。

伊三郎は典型的なぼんぼん息子。
普通に考えたらこんなダメダメ男と恋仲なんてあり得ないのですが、
仁左衛門さんが演じると、
何とも言えない可愛さと色気、そして品があります。
ついつい許してあげたくなり、母性本能がくすぐられます。
玉三郎さんの美しさも見ごたえ充分で、
お正月にぴったりの演目でした。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2020年01月09日 16:18