シネマ歌舞伎「怪談 牡丹灯篭」
今月のシネマ歌舞伎は「怪談 牡丹灯篭」
三遊亭円朝の傑作落語をもとに作られ、
明治25年(1892年)に歌舞伎座で上演されて以来、
人気演目となっているそうです。
よく知られた新三郎とお露のほか、源三郎とお国、
そして伴蔵とお峰夫婦という3組の男女の物語が重なりあい、
幽霊よりも怖い人間の業の世界が展開してゆきます。
今回上演されたのは平成19年10月の歌舞伎座公演の舞台映像で、
台本が文学座のために書き下ろされたものということで、
演劇のような見やすい歌舞伎でした。
また、原作者の円朝が高座で「牡丹灯籠」を噺すという趣向もあり、
それぞれの名演が楽しめました。
特に伴蔵役の仁左衛門さんとお峰役の玉三郎さんとの
息の合った絶妙な夫婦のやり取りがとても見応えありました。