ミュージカル『レ・ミゼラブル』
徳川家康公四百年祭の記念事業として、
9月17日から24日まで、静岡市清水区にあるマリナートで開催中の、
ミュージカル『レ・ミゼラブル』を観劇してきました。
マリナートは少しこじんまりとしたホールでしたが、
オーケストラの生演奏での上演は流石に迫力がありました。
セットも次々に早変わりし、
舞台転換もとてもスムーズに物語に入り込めました。
何よりも役者さんたちの歌声が素晴らしかったです。
レ・ミゼラブルの原作はかなり長いですが、
それを3時間に凝縮しているので、
やはり原作は知っていた方がいいと思いました。
ジャン・バルジャンとジャベール、
コゼットとエポニール、
社会の底辺に生きる娼婦たちと、
自分たちの力で社会を変えようと理想を夢見る学生たち、
それぞれの登場人物を対比させつつ、
心情もクローズアップされていて、
その人物の生き方そのものを見せてもらったような濃い3時間でした。
挿入歌はかなり有名です。
その同じメロディを違うキャラクターが、
まったく違う場面で歌ったりするところも大変印象的でした。
ロングランなので、キャストも日替わりで変わります。
他の日を観ていないので比較はできませんが、
今回のキャストはかなりいいと思いました。
原作を昔「ああ無情」というタイトルで読んだことがありますが、
とてもうまく付けた邦題だと思います。
強欲な宿屋の夫婦、テルナディエ夫妻は最後まで生き延び、
裕福になってしまうところはとても不条理ですが、
物語の終わりがいつもハッピーエンドではない
ということも真実味がありますね。