「弱い神 」 小川 国男さん (講談社)

小川国男さんの遺作。
新聞の書評を読んで読みたくなり、
図書館でリクエストしたら、
しばらく待って、届いた本を見てびっくり!
578ページもある大作でした。
小川さんは、20年かけて完成させたとのこと。
最後まで読むのは無理かもしれない…。
ちょっと最初だけ読んでみて返せばいいや。
と思いながら読み始めたら、
時間はかかったけど
最後まで全然飽きることなく読み通せました。
一つには、物語が静岡弁で書かれていること。
大井川河口付近の架空の場所を舞台に描かれた物語は、
私が生まれる随分前の時代のことにもかかわらず、
どこか懐かしく感じました。
親子三代に渡る長い時間が、
はたから見ている第三者の目線で描かれていて、
登場人物の光と影、
そして作品全体に流れる小川さんの信仰心が、
一本の芯になっていました。








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