2010年09月
音楽の秋♪
伊豆の国市に在住の88歳の野田 脩次さんが、
50余年の間に手作りされた600本以上のヴァイオリンの中から
6本のヴァイオリンを使って演奏される会、
題して「おじいさまのヴァイオリンコンサート」に行きました。
手作りヴァイオリンといってもかなりのレベルで、
シュタイナーやストラディバリ、グァルネリなどの
16~17世紀に活躍した名工たちのモデルをコピーした
本格的なもの。
一部はよく聴くクラシックの名曲が、
それぞれのモデルを使って演奏されて
違った音色が楽しめました。
シュタイナーモデルは、現在のヴァイオリンの元になったという形で
音量はそんなに大きくないものの、深みのある音色で、
まさに年齢を積み重ねたおじい様の風格を思わせ、
ストラディバリは美しく繊細で、それでいて一本芯が通った力強さも感じました。
二部では、日本を代表する舞台女優の新井 純さんが語りを勤めた
音楽劇「兵士の物語」です。
ヴァイオリン、クラリネット、ピアノ、語り、という4人で、
情景が浮かぶほどの臨場感を醸し出していて引き込まれました。
野田のおじいさまのヴァイオリンを縁に集まった一流のアーティスト達が、
アットホームな雰囲気の中で、
一流の演奏を聴かせてくれる、とても素敵な時間でした。
また、休憩の時には、パティシエ 橋爪ちありさんの
手作りの焼き菓子(ピアノとヴァイオリンのクッキーとフルーツケーキ)
そして紅茶がふるまわれ幸せな気分を味わいました♪
演奏者
ヴァイオリン:山田 百子さん クラリネット:橋爪 恵一さん ピアノ:橋元 千賀子さん
語り:新井 純さん
【ほし太の日向ぼっこ】
心待ちにする料理!
毎年秋になると楽しみなのがこの「土瓶蒸し」。
かつおの出汁と鱧の出汁に、
松茸の風味が加わって、
それに「すだち」をちょっと絞って…。
本当に至福の味です。
鱧はこれで最後の夏のなごり、
それに秋の松茸が加わり絶妙なハーモニーを奏でます。
使い古された言葉だけど、
「日本人に生まれてよかった!」
でもどこで食べてもいいわけではありません。
我が家では食事に行くお店はいつも
静岡市の紺屋町にある「日本料理 治作」さん。
もう15年以上通っていますが。
いつもお料理はお任せ、
毎回の定番のメニューと、
その時季ならでは旬のものを上手に組み合わせて出してくれる。
だから、目の前に出してもらってから初めて
「ああ、今年もこの季節が来たのね」と思う。
だから、一年に一回のお楽しみの料理がいくつかあって、
この土瓶蒸しもそのなかの一つなのです。
我が家では、
外食イコール「治作さんに行く」こと!
板前の満さんは、若いけどかなりの腕前です。
優しい女将さんと、看板娘の妹のあっちゃんがいる、
アットホームだけれど味もサービスも一流のお店です。
【ほし太の日向ぼっこ】
モンパルナスの灯
新しく出来た静岡市美術館。
そこで10月2日から始まる、
「印象派とエコール・ド・パリ」展にちなみ、
美術館で「モディリアーニ」の映画を上映するという企画でした。
前から観たかった作品でもありとても楽しみにしていました。
なぜ観たかったのかというと、
主演の「ジェラール・フィリップ」のファンだから。
といってもまだ、「赤と黒」と「パルムの僧院」
しか観た事がないのだけれど…。
ジェラール・フィリップは、見た目の華やかさだけでなく、
演技力、表現力、そして醸し出す雰囲気がなんとも言えず素敵で
一度観た人は、きっとみんなファンになってしまうのでは…。
と思わせる俳優さんです。
でも若くして亡くなってしまい、
出演した作品数はあまり多くないので
大切に観ていきたいと思っていました。
でもまさかこの映画の後数年で、
しかもモディリアーニと同じ36歳で亡くなっていたとは
知りませんでした。
映画の結末はとても哀しくて
観終わってからしばらくは何ともいえない
やるせなさが残りました。
けれど事実はさらに悲劇的で、
映画で描かれていないその後、
モディリアーニの妻のジャンヌが夫の死後二日後に
身重でありながら投身自殺をしたという記事をロビーで読み
さらに衝撃がありました。
画家も、音楽家も、作家も、
生前認められず、悲劇的に生を終えた人の作品は
なぜこんなにも私たちの心を揺さぶるのでしょうか…。
芸術家の悲しい宿命なのかもしれません。
【ほし太の日向ぼっこ】
食堂かたつむり
ストーリーそのものは現実離れしているとは思うけど、
倫子が熊さんに手伝ってもらいながら、
食堂かたつむりを作っていく過程と、
一日一組だけのお客様のために、
料理を作る場面がとても好きです。
私は、最近こんな気持ちで料理をしていたかなあ…。
と少し反省もしながら、
ほんわかとした文体でとても癒されるけど、
実は「命」について考えさせられる。
そんな物語でもありました。
柴崎 コウさんがどんな倫子を演じたのか、
映画も観たくなりました。
【ほし太の日向ぼっこ】
切甲ほしいも
暑かった夏も、ようやく影をひそめ、
朝晩は秋らしくなってきました。
そうなると、
がぜん、食欲の秋!
干しいもが恋しい季節です。
茨城の産地だけで通じる名前だと思いますが、
切甲(せっこう)という干しいもがあります。
干しいもは、丸ごとのさつまいもを蒸して、
それを「突き台」という
ピアノ線を貼った台に通して切るので、
両端は少し薄く短くなります。
その両側二枚と、
途中で切れて短くなってしまった干しいもが切甲です。
いわば訳ありの干しいも!
だから値段も安くて
味はもちろん普通の干しいもと同じで、
甘くて美味しいのです。
小さいから食べやすくて、
私も自分用によく買って食べます。
人気があるので一時期しか出回らないから、
あるときは多めに買って冷凍庫に入れておきます。
干し芋のタツマはこちら
http://www.tatuma.co.jp/
【ほし太の日向ぼっこ】
乙女の密告
いわずと知れた、
赤染晶子さんの芥川賞受賞作品。
新聞の書評を読んで絶対読みたいと思った作品でした。
外国語大学に通う女子大生達が、
ドイツ語のスピーチコンテストの課題のために暗唱するのが、
『ヘト アハテルハイス(アンネの日記)』という設定。
ゼミの担当のバッハマン教授から、
乙女と呼ばれている女子大生たち。
それぞれのアイデンティティと
アンネの言葉を重ね合わせていて、
軽妙な文章の割りにテーマは重いので、
簡単に読みすすむけれど、難しく感じました。
一番印象に残ったのは、
バッハマン教授が語った
「…ホロコーストが奪ったのは人の命や財産だけではありません。
名前です。…異質な存在は『他者』という名前のもとで、
世界から疎外されたのです。…
『ヘト アハテルハイス』は時を越えてアンネに名前を取り戻しました。
アンネだけではありません。
『ヘト アハテルハイス』はあの名も無き人たち全てに
名前があったことを後世の人たちに思い知らせました。
あの人たちは『他者』ではありません。
かけがえのない『わたし』だったのです。」
現代日本には「ホロコースト」はないけれど、
皆が皆、かけがえのない『わたし』として、
自分自身も他者に対しても生きているのだろうか…。
そんな事を考えてしまいました。
【ほし太の日向ぼっこ】
ビブラフォンとフルート
毎月第二水曜日はライブハウス「もでらあと」の
クラシックライブの日です。
毎月同級生のフルートと、ゲストが出演するのだけれど、
今月はなんと「ビブラフォン」奏者とのデュオ。
「ビブラフォン」の音をライブで聴くのは初めてでしたが
その響きは本当に綺麗で、魂がふるえるような感覚でした。
色々な演奏があったけど、特に印象に残っているのは、
フィギュアスケートの浅田真央ちゃんがショートで使った
「仮面舞踏会」と、
映画「レッドクリフ2」の主題歌の「久遠の河」でした。
それぞれおなじみの曲だけど、
あらためて聴くと、
いい曲だなって、しみじみ思える演奏でした。
実は、途中まで演奏者3人に観客は私1人だけ、
なんとも贅沢。
でもこんなにいい演奏を1人で聴くのは勿体無い、
と思っていたら、
幸いにも2部の途中でノリのいいお客さんが
三人来てくれたのでほっとしました。
毎回とってもいい内容なので、
もしお近くの方がいたら、
是非第二水曜日は「もでらあと」へ…。
【ほし太の日向ぼっこ】
新米のひとめぼれ
今日、今年の新米を炊きました。
茨城県常陸太田市で契約栽培してもらっている「ひとめぼれ」は
タツマの中で一番早く届く新米です。
まず、お釜のふたをとってびっくり!
「新米ってこんなに光っているんだぁ、
まるで真珠をちりばめたみたい!!」
とあまりの美しさに最初の一杯を写真に撮りました。
上にのせたのは主人の母にもらった、
今年漬けた梅干。
新米の白に梅干の赤が映えて、
もうそれだけで絵になるなあと思います。
一口食べてそのあまりの美味しさにまた感動です。
適度な粘りと、もちもちっとした食感、
そして、何といってもその甘さです。
おかずなしで一杯食べられそうなくらいなんです!
普段は玄米を食べていますが、
新米はやっぱり白米でも味わってみたくなりますね。
【ほし太の日向ぼっこ】
硬くなってしまった干し芋は…。
今年の夏は暑いので、
封を切った干し芋は冷蔵庫で保存していました。
本当は、冷凍保存の方が柔らかいままでいいのだけれど、
暑い時は冷たい干し芋が以外と美味しかったのと、
冷蔵庫に入れても硬くなる前に食べればいいや!
と思っていたら、少し残して忘れてしまい
見つけた時は、もうカチカチに硬くなっていました。
でも硬くなってしまった干し芋も、
トースターで焼くと、焼き芋みたいに香ばしくなって
またまた美味しいのです。
特にまっ白い粉がふいている干し芋は、
焼くと粉が焦げてカリカリになり、
カラメルのような風味になります。
【ほし太の日向ぼっこ】
ク・ソフト クリーム
山梨県の清里に、
話題のソフトクリーム家さんがあるのを知ったのは最近でした。
テレビの旅番組だったと思うけど、
若い頃にはよく行った清里も、
最近はめっきり行く機会がなくなり、
141号線もただ通りすぎるだけ…。
でもテレビで見てびっくり!
ネーミングもさることながら、
その完成度の高い(?)形状に驚きました。
オーナーはかなりの洒落好きの方なんでしょう。
トイレ型の器に、
固めの○○を現わすコーンチョコまでのって、
スプーンにはハエまで付いています。
それならと、こちらも思い切ってチョコレートに挑戦!
ひと口食べて、これまた美味しくてびっくり!
でも、そりゃそうだ、
これで不味かったらどうしていいか分からないよね。
なかなか楽しい体験でした。
【ほし太の日向ぼっこ】