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ほしいもブログ
映画 「道」 フェデリコ・フェリーニ
静岡市の視聴覚センター(マビック)で毎週木曜、
多くの名画を上映してくれた「木曜劇場」。
残念ながら、3月いっぱいで終了となってしまいました。
その最後に上映されたのがこの「道」でした。
観ていて、なぜこの映画のタイトルが「道」なのか
その意味をずっと考えていました。
貧しい家に生まれたジェルソミーナは、
1万リラで大道芸人のザンパノに買われます。
ザンパノと一緒に旅をしながら、
時には暴力を振るわれたり、浮気をされたりと、
嫌になって逃げ出して、またザンパノの元に連れ戻されての繰り返し…。
辛いことばかりの暮らしだけど、
綱渡り芸人から、
「この世にあるものはすべて何かの役に立ってる。」と聞いたとき、
ジェルソミーナは、自分がザンパノの役に立っているということを実感し、
生きる意味を持ったのだと思う。
けれど、そんなジェルソミーナの気持ちも知らず、
親切にされた修道院から銀の像を盗み、
ふとしたことから、
取り返しのつかない過ちを犯してしまうザンパノ。
そして最後には自分が生きていくために
ジェルソミーナまでも捨ててしまいます。
何年か後、相変わらず大道芸人として生きるザンパノの姿。
そして、ジェルソミーナが死んだことを知った時、
初めて無くしたものの大切さがわかったのでしょう。
当たり前にそばにあるときにはその大事さに気がつかず…。
この映画はずっと観たいと思っていました。
そして観終わった後も、
その物悲しいメロディとともに、
これからもジワジワと心の中に残リ続けるような気がしました。
日時: 2012年04月01日 08:01