お買い物のついでに寄った本屋さんで、
ぱっと目についたのが「月間MOE 3月号」でした。
表紙がそのままミヒャエル・エンデさんの「モモ」だったからです。
ミヒャエル・エンデさんは私の最も好きな作家さんで、
これは内容を見ずとも即買いでした。
特別付録に『モモ』史上初のクリアファイルというのも感涙ものです。
「月間MOE」は、絵本のある暮らしを提案する月刊誌で、
毎月人気の作家さんや絵本・人気キャラクターをテーマとしていて、
昔から好きで時々購入しています。
モモが書かれたのはおよそ50年前ですが、
「時間」とは何か、「生きること」は何か?
という現代社会でも通じる普遍的な内容が、
小さな女の子モモと周りの人びととの関わりで描かれます。
時間を節約する人々から灰色の男たちが時間を盗み出し、
人々はどんどん不幸になっていく中、
時間どろぼうは、モモからは時間を盗むことができません。
それは何故かというと、
『モモは時間を節約したりため込んでいないからで、
今ここに流れている時間しかないのだから盗むことができなかった』
ということに気がついた時、この物語が動き始めたのだと、
28年前のエンデさんのロングインタビューにありました。
エンデさんは「一番大事なのは遊び」だと言っています。
読者と一緒に遊ぶことを目的に書いたのだと。
何かを示唆したり教訓を書こうとしたのではないから、
モモはこんなにも長く世界中で愛されているのかもしれません。
読者は遊びの中で勝手に何かを感じ取るのですね。
黒姫童話館所蔵の資料もたくさん掲載されていて、
読み応えのある内容でした。
モモをまた読み返したくなりました。
【ほし太の日向ぼっこ】