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サロメ 原田マハ 著 文藝春秋

大好きな原田マハさんの著作「サロメ」を読みました。
2017年に出版された本作、娘が早々に買って家に置いてあったのに、
色々あってなかなか手に取ることができませんでした。
でもやっぱり原田マハさんの描く世界は、
一度開くと一気に物語に引き込まれました。

19世紀末のイギリス。
何かと世間を騒がせている作家のオスカー・ワイルドと、
その代表作「サロメ」の挿絵を描いた早世の画家オーブリー・ピアズリー。
オーブリーの姉で、女優のメイベルの目線で描かれたこの物語は、
まるで本当に傍らで観ているような臨場感がありました。

作家のオスカー・ワイルドは「幸福な王子」の作者として認識していたので、
まさかこういうスキャンダラスな作家だとは知りませんでした。
また、サロメの話は聖書の中に記述がありながら、
長い間タブーとされていたこと、
サロメの英訳版の挿絵を描いたオーブリー・ピアズリ―という、
天才イラストレーターの存在も知らなかったので、
マハさんにまた新しい世界を教えてもらえてよかったです。

オーブリー・ピアズリ―の絵は、個人的には好きな作風ではないけれど、
一度観たら忘れないどころか、
いつまでも目が離せなくなるような悪魔的な魅力がありました。

【ほし太の日向ぼっこ】

日時: 2021年06月28日 15:53