『ジヴェルニーの食卓』 原田マハ 著
幼い頃大切なものをしまっていた宝箱をあける時のような気持ちになりました。
昨年一番心に残った本、原田マハさんの『楽園のカンヴァス』は、
アンリ・ルソーが生きた時代を、
まるで自分もその場にいたかのように生き生きと追体験させてくれました。
そして思いがけず、遠い昔に上野で出会った、
ルソー作の絵画との出会いの瞬間をも思い起こすこととなりました。
この『ジヴェルニーの食卓』は、お誕生日のお祝いに戴きました。
そして今年も、マティスや、ドガ、セザンヌ、モネたちと鮮やかな出会いができ、
とても嬉しいプレゼントでした。
ページをめくるのが惜しいような気持ちで1ページ1ページを読み進め、
最後のページを読み終えたとき、
今まで以上に彼らと、彼らの描いた絵が大好きになりました。
すばらしい絵画の前に立つとき、
その絵を描いた画家の気持ちを考えることがありましたが、
これからはもっと身近に、彼らの息遣いを感じることができそうです。
いい本との出会いは人生に豊かな色彩をプラスしてくれますね。