
新型コロナと昨年お正月に発生した能登半島地震により、
2020年から開催されていなかった「菊姫会」が5年ぶりに開かれ、
金沢に全国から酒販店が集まりました。
あいにくの大雪で新幹線が遅れるというアクシデントもありましたが、
無事参加することができました。

仲良くしている酒販店さんや菊姫の社員さんとも、
久しぶりの再会を喜びました。
まずは菊姫会会長からこの会のテーマ
「発信力のある菊姫会」というお話がありました。
そして社長からは菊姫の現状について、
昨今の諸物価高騰により原料もかなり値上がっているというお話で、
それでも価格の改定をしていないのは、
企業努力のおかげと実感しました。

続いて、菊姫が1962年に日本経済新聞に掲載した、
「酒道入門」を資料に勉強会を行いました。
菊姫が目指す本物の日本酒造りについての本質が書かれているので、
現代でもとても参考になります。
体験として吟醸酒用の「突きはぜ麹」と
純米酒用の「総はぜ麹」を実際に見て味わうことができました。
蔵見学で何回も聞いているので、
知ってはいましたが手に取り味わい比べてみるのは初めてでした。
吟醸酒用の米は40%まで磨かれて小さく固く
純米酒用は大きく柔らかでした。
かむとどちらも甘みを感じました。

次は酒母(しゅぼ)です。
これも実際に見て味わうことができました。
美味しいのは吟醸酒用の酒母でしたが、
山廃の酒母には渋みや甘みなど、色々な味わいがありました。

最後は試飲です。
速醸造仕込みの「金剣」と山廃仕込みの「山廃純米」です。
製造部のお話を聴いた後なので、
いつも飲んでいる菊姫も格別の味わいでした。
勉強会最後は、「今年の造り、現在の商品について」
今年の山田錦は過去最高に溶けにくかった昨年をさらに上回り、
かなり溶けにくい原料米だったようです。
たとえどんな原料米であっても、
菊姫にはそれぞれ目指す酒質に対する設計図があり、
それに到達するために技術と工夫を凝らし、
醸造を行っているという姿勢がとてもよくわかりました。
また、昨年販売された純米吟醸についてのお話もあり、
大変興味深くまた、実のある勉強会となりました。
【ほし太の日向ぼっこ】