木版摺りの実演
藤枝市郷土博物館で開催中の、
「西駿河東海道展~『伊勢物語』から弥次さん喜多さんの珍道中まで~」
の関連企画として木版画を教えて戴いている大久保先生が、
広重の最高傑作といわれている「蒲原 夜の雪」の摺りを実演されました。
これは大久保先生が以前に擦った作品。
本物と見間違うくらい彫りも擦りも素晴らしいです。
最初の「主版(おもはん)」と呼ばれる輪郭線を擦ったところです。
墨の濃淡の版とぼかし摺りを10回以上繰り返して作品が完成します。
木版画は、最初の一回や二回では絵具が上手くのらずきれいに摺るのは難しいので、
2回の実演でここまできれいに摺れるのはさすがです。
以前同じく広重の「凱風快晴(通称赤富士)」の実演を見せて戴きましが、
それよりも今回の蒲原の方がより難しいと感じました。
13時半~15時までの90分間、
息を詰めて見入ってしまうくらいとても勉強になりました。